GSX-R1300 Hayabusa RestMod㉘

スポンサーリンク
SUZUKI
スポンサーリンク

インナーカバー作成3(カーボンオーバーレイ)

インナーカバーを延長した物を、一旦黒く染めます。
理由はただ一つ、この車両唯一のカーボンパーツを付与する為です。
カーボン生地には目の細かさで?Kなどという表記がありますが、最低でも3Kは欲しいところ。
昔は平織に比べて綾織が高価でしたが、今はどちらも価格が一緒になりました。
特に理由が無ければ、平織に比べて綾織の方が、生地が伸びても目が崩れにくいので安心です。

1m幅の綾織カーボンクロスを用意しました。
何でも値上がりする昨今ですが、カーボンクロスも例外じゃありません。
髭を抜くように、繊維の束を一本で引き抜き、開けたその一本道を裁ちばさみで裁断します。
そうしないと、ハサミを動かすたびに生地が逃げてしまい、まっすぐに裁断することが出来ません。
生地の裁断なんて楽勝だと考えていると、痛い目にあいます。

ちょっと複雑な形状でしたが、形に近く切り取りました。
FRPのガラスマットとは違って、カーボンクロスは樹脂が含浸してもさっぱりフニャフニャなってくれませんので、あまりギリギリでカットすると、生地が反り返ったり、物体に追従しなくなったりと大失敗することがありますので、焦ってはいけません。

ある程度なじんで、物体に追従した形のまま硬化が始まった時点を見計らって、カットします。
早すぎても遅すぎてもダメなので、これは初見殺しですね。
ハサミではなく、パキンと折ったばかりの超フレッシュなカッターを使います。
又、何度も砥げるようになるのには、この位の厚みが最低限必要です。
樹脂は硬化すると石のように固いので、荒研ぎはダブルアクションサンダーを使いますが、加減が難しく、カーボン生地の肌が出ることがあります。
尚、硬化後はトゲに注意が必要ですので、絶対素手で触ってはいけません。

これでもか!という程にたっぷりと樹脂を塗って、この後の砥ぎに備えましょう。
髪の毛一本分のカーボンですら、樹脂で硬化した際には、針のように手足を貫通してきます。
本当に危険なので、そういった用途に合った防刃手袋などが必要ですし、半袖半ズボンなどもっての他です。
又、削ったり折ったりすると「パキン!」と飛んできますので、防護ゴーグルも必須です。
昔、実際に飛んできた破片が頬に刺さったことがありました。
あれが目玉だったら・・・と思うと今でもゾッとします。

ハイ出来ました。
しかし、ここまで無難にできるようになるのに、一体何度怪我をしたでしょうか。。。
破片は飛び散って顔に刺さり、そうでなくても床に散ったら今度は踏んでしまいます(最悪)。
眼鏡をかけても見えない程の小さなとげが手に刺さって、探して抜くのに一週間も掛かったりします。
カーボン繊維が固まると、FRPのそれよりも明らかに攻撃性が高いです。
防護ゴーグルを装備して、電動ソーで不要部分をカット&ベルトサンダーで追い込みます。
イボ蛙のようなボコボコの肌を、小型ダブルアクション電動サンダーで#150>>>#600まで必死に追い込み、平滑にしてゆきます。
削りにはエアコンプレッサーや電動工具たちを総動員しますが、ノンパラで進めているのでべた付き、サンディングペーパーがドンドン無くなります。
一見簡単そうなカーボンオーバーレイは、本当はとても面倒なカスタムなんです。

電動工具の悪いところは「やりすぎ」てしまっても、こちらは分からない事です。
#150でムキになって削った結果、所々肌が見えたり、傷跡が残ってしまった部分があります。
白いクルクルの傷が沢山ついていて、水をかけてもはっきりと視認できます。
この傷はたとえクリアーを塗布しても、このように見えてしまうと言う事を示しています。

ここからは手作業です。人間の手は一番優秀な工具。
#600+目視で、白いクルクルが見えなくなるまで、丁寧に水研ぎします。

因みに削りすぎてしまってカーボン肌が見えてきているところは、塗料を100%弾くので、もう一度樹脂を筆で塗るしかありません。
硬化したらまた削る。肌が出たらまた盛る。この繰り返しです。
気の遠くなるような反復手順を何度か繰り返し、ようやく塗装できるベースが完成します。

これは水に濡れているだけの写真で、クリア塗装していない状態。
このぐらいになってようやくベースとしてOKになります。
本体形状が複雑で、置き換え不可能なものはカーボンオーバーレイでカバーを。
置き換え可能なものは、型を作ってハンドレイアップで製品ごとカーボンで入れ替えてしまう。
奥深い、カスタムの世界です。

小技いろいろ

そんな奥深き世界ですが、こんな見えない所にもおしゃれが必要ってことで、家具に使うメクラ蓋を買いました。
組み立て式家具のパイプの穴をふさぐ、プラスチックでできたメクラキャップです。

アッパーカウルの形状を変更した為、カウルのインナーが一部使えなくなったことにより、メーターステーのパイプの穴が、真横から見たときに丸見えになっていました。
これでは格好が付かないので、この蓋を小加工してFITさせます。
カッターでチョコチョコ削ったら・・・・あつらえたようにピッタリ!。

ガソリンタンクは一度降ろした後、半分を黒く染めます。
この色はKAWASAKIのフレーム塗装に使われる少し艶が引けているブラックメタリックで、よーく見るとごく小さなゴールドのラメが入っています(半艶)。
タンクの黒い部分は、クリアーで保護せず塗りっぱなしにします。
意識的にフレームと同じトーンにすることで一体化し、タンクの下部分の存在感を掻き消しています。
こうすることで、旧車の様なスタンダードなロングタンクに見える効果があります。

タンクカバーの塗装も完了。
ワンオフにて作成したオリジナルラインは、GSX1100SKATANAのラインを多少意識している物で、独特な形状となっています。
あっちこっちにスズ菌の臭いがします(笑)。

オリジナルのリアフェンダーは艶消しで仕上げ。
ロゴとかステッカーを貼りたい人も居るでしょうが、それはオーナーさんの自由なのでお楽しみとして残しておきましょう。

ウィンカーフィッティング

このウィンカーは且つて一世を風靡したミラーホールウィンカーと言います。
HOTROD系のGSX-R1000カスタムで流行ったもので、現在は殆ど流通してません。
GSX-RもHayabusaもミラーのボルトピッチが同じと分かったので買ってみました。
大陸製ですがそんなに安くもなく、品質も普通ですので、可もなく不可もないと言った感じ。
法規に照らし合わせても違法性は無く、ほぼ合法(正面からの角度を、検査官がどうとらえるかの問題はあるが)だと判断しています。
今回はこれをそのまま使わずに、ひと工夫します。

慎重に削り出して、ボルトを撤去しました。
プラスティックの土台にくっついていただけで、なんとも貧弱な作りでした。
ボルトを撤去したことで、超薄型の貼り付け型ウィンカーへと変身します。

コードを通す穴だけは必要だったので、泣く泣くドリルで穴開け。
折角綺麗に塗装したのに、ごめんよーブサちゃん。

カーボンミラー決定

ミラーはド定番のマジカルレーシング製です。
私はいつもタイプ2を使うのですが、今回はクラシックなタイプ1ヘッドを使います。
理由は簡単で、実はこのミラーに合わせるために、アッパーカウルを作っています。
そもそもHayabusaは車幅があるため、このショートエルボーでも視界は良好。
腕をいちいち折りたたまなくても、しっかりと後方が確認できますので、ショートエルボーでビシッと決めました。
しっかし高くなりましたねーこれも。発売当時の価格の約2倍じゃないですか。
給料はそこまで上がってないのに、これはキツイ。

タイプ1シェルの形が映えるように、角度を整え、空間が開くようにカウルを造形しているので、あたり当たり前ですがピッタリ。
設置しても余計な空間が余らず、それでいてキチンと角度も調整できる可動領域も確保しています。
今回は、ミラーが昆虫の触角の様にならないように腐心しました。
願わくば、SSのような塊感のあるバイクになってほしいと思っています。

タイトルとURLをコピーしました