カフェレーサーデザインを考える②

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SUZUKI

デザイン思考な、カウルスワッピングのコツ

カフェレーサースタイルがすっかり市民権を得て、カウルではなくエンジンも含むバイクそのものをデザインとする事が多くなってきましたが、今回はカスタム目線で「カフェデザイン」の定義を分析・解説してみようと思います。
今回は、名機GSX-R1000 K5と、日本のみで短期間デリバリーされたGS1200SSが素材です。

GS1200SSは長くて幅もあり、フレームが鉄の重いバイクです。
格好は良いのですが、これは体にも堪えそう。
このぴょんと飛び出した風防がいいんですが、私にはちょっと「やりすぎ」な感じがします。
そしてシートカウルも「カクカク」してていいのですが、シングルシートカバーを付けると、高さに段が付いてしまい、タンクとの水平なラインが台無しになってしまうのも気になります。

もう一つ気になるのはこのミラーです。
形は良いのですが、ちょっと足が長い。
そもそもカウル幅があるのですから、張り出しはもう十分なはずですので、もっとカウルにピタっとくっついててほしいところです。

単体で見るとそれほど長いとも思えませんが、こういった細かいところが気になるのが私です。
これと同じ形状で短いものを私は一つ知っています。

こちらはGU74A純正のミラーです。
明らかにGS1200SSよりも短いですが、それぞれ廃盤で超プレミアがついており、3万円以上出しても綺麗な物が手に入りません。
困ったもんです。。。。

気を取り直してGSX-R1000 K5のストリップを作ってゆきます。
基本的にフルチタンマフラーなんて何とも卑怯なバイクです(笑)。
とんでもないものをSUZUKIは作りましたね。

さあ!できました!って・・・・・だせえ!!!(笑)。
いいんです・・・こんなもんなんですよ、最初は。
なんでこんなに心が動かないのか、つぶさに見てゆきましょう。

  • スクリーンの大きさ
    GS1200SSのカウルをそのままスワッピングすると、100%失敗します。
    スリムなK5に対して、GS1200SSは幅がありすぎて「ガバガバ」になります。
    そもそもの幅を詰めるのではなく、スクリーンで魅せるのが理想です。
    カウルはそのままに、スクリーンを小型化してつなぎ合わせ、カウルの張り出しを強調するようにすることで「エグイ」程に格好よくなるはずです。
  • フロントカウルをセットする位置
    スクリーンの高さもそうですが、アッパーカウルの高さにも気を付けなければいけません。
    少し下げてセットした上で、ライトが下向きになる様な角度「顎引き」でセットすると、睨み付けるような表情になって格好よくなります。
    光軸調整できる限界まで考える必要があります。
  • ライトの光軸問題
    ライトを上向きにするためにはカウルにセットしてはいけないことを意味しています。
    つまりステーを車体に付け、そのステーに固定し、ライトハウジング単体で光軸調整できないといけないことを意味しています。
    ワンオフでのライトハウジング作成と、光軸調整可能な機構を持つマウント、4.5インチ(約12cm)のライトを見つけ出すことが必要です。
  • アンダーカウルの大きさ
    通常のカフェスタイルでは、現代の車軸の短いバイクを「長く見せる」事が重要なので、水平に長くすることが基本ですが、大きなロケットカウルを前提とするならば、これ以上カウルの面積を大きくしない方が得策です。
    水平である必要もなく、エンジン下部のみを覆う、最低限の大きさにとどめます。
  • シートのデザインや大きさ
    シートの長さはタイヤエンドギリギリまであってもよさそうです。
    ユーロ系のファイタースタイルの様に小ぶりにも出来ますが、これに対してアッパーが大きすぎるので、大変違和感のあるバランスになってしまいます。
    GS1200SSをスワップするには、1にも2にも、このアッパーカウルの大きさを考慮しなくてはいけません。
    T・O・Tなどに出場している往年のクラシックレーサーたちを考えると、クラシックなGSX-R1100のシングルシートをオマージュした方がしっくりきます。
    ここで冒険する必要はありません。

完璧なバランスと哲学を持って再構成する

上記の考えや理由をもって時間を掛け再度修正したのがこの画像です。

スクリーンは小型され、少し寝かせられることで少しレーシーになりました。
スクリーンの小型化は、アッパーカウルのナックルやライトの張り出しを、より強調します。
自然に見える、小ぶりなアンダーの形状と取り付け角度にも拘りました。
どうしても直線にはならないタンクとのラインを無理に追いかけず、シートの取り付け位置の調整によって、全体的に山なりのまとまったシルエットになる様狙っています。
これらが混然一体となって、GS1200SS仕様のGSX-R1000が完成しました。

恐ろしく早くて軽い、インジェクション仕様のGS1200SS?
アフターパーツが安価に手に入るので、今後の維持管理も安心でしょう。
更なるカスタムも安価に済むかもしれません。
軽さは正義。末永く乗れるカフェレーサーになる事でしょう。

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