レストモッド!GSX-R1000⑥

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さて、味気ないサイドカウルに、昭和のギミックを程してゆきましょう。
かなり余裕を持ってラジエターを避けた膨らみが型として写し取られています。
アルミテープのおかげで、硬化後はパカっと簡単に離型しました。
もしこの処理をしなかったら・・・ハンマーで壊れるまでぶっ叩き、最後は電動ソーでゴリゴリとそぎ落とす羽目になりますので、考えただけでも汗が出てきます。
本来厚いアルミテープは高価なので、厚みがありつつ安価な物を探すと良いです。

カウル自作

チラっと見えてますが、色々な作業を同時並行で処理するには、ある程度工程ごとにまとめて処理する方が効率的ですので、各パーツの作業工程表を作って作業しています。

膨らんだ部分の離型出来たら、また元の場所に戻して固定位置を確認します。

カウル自作

裏からマジックで切り抜くラインを書いておきます。
気持ち小さめに切ると上手く行きます。
電動ソーなどを使うと、超絶早く作業が出来ますのでお勧めです。
FRPを切る際は木材用の歯じゃなく、金属用の歯を使うと綺麗に切ることが出来ます。

カウル自作

切り抜いたパーチたちを表から固定します。
少し離れてしまったときはアルミテープで。
ピタッとしているならば、グルーガン+ホットボンドでも十分固定できます。
パテが飛び出してこない様にマスキングしてます。

カウル自作

パーツを固定しながら、裏からファイバーパテを盛りました。
当たり前ですが、盛れば盛る程重くなりますので最小限で行きましょう。
ファイバーパテは市販品はとても高いので、自分で必要に応じて作ります。
ガラスマットをちょっと切ったものと、タルクを樹脂で混ぜ合わせれば完成です。

カウル自作

ファイバーパテが硬化するまで待ちましょう。
なんだかんだで、結構湾曲した複雑な物になって来ましたが、これも現車合わせによるフィッティングなので良しとします。
ただ、形が複雑になればなる程、本物のFRPマスター型の作成は難しくなってゆきます。
離型しても汚くなるし、追加工が必要になってしまうので嫌なんですが、分割式の型も検討しなければいけません。

カウル自作

FRPは基本的に硬くて撓ら無いので、形が複雑になれば、こうやってあちこちでチリが合わなくなりますが、そこは慌てずに対処します。
左右同じようにチリがずれていれば、それは本体の作りがいい(シンメトリ)って事なのでOK。
追加で表側からも手を入れましょう。

カウル自作

再び表側からファイバーパテを盛って成形し直します。
必要のない所は、ハンドポリッシャーなどの電動工具で荒く削り取っておくことで、最終のポリパテが少なくて済みます。
ポリパテとファイバーパテはあまり相性が良くないので、構造物として絶対的に足りてない所はファイバーパテでギリギリまで詰め、最後の最後でポリパテを少量使うのがお勧めです。
硬化してしばらくたつと、互いの組成や収縮率が違うために「クラック」が入ることがあるからです。

カウル自作

#60番ぐらいの荒いサンディングペーパーでいいので、ゴリゴリと削り取ります。
ハンドポリッシャーには、サンディングパッドを付けると、このようにハンドサンダーとして使うことが出来るので、カウル作成には欠かせない相棒になります。

GSX-R1000カスタム

さてさて、ようやく段ボールを卒業できそうです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・が、何か変だぞ?
こんな時は冷静にCGと比べてみます。

GSX-R1000カスタム

そう。現車に合わせて作ったので、それはそれでスッキリとしているのですが、本来の出目金の個性が一切削がれてしまって、とてもスマートになってしまいました。
出目金は、どこまでも野暮ったくないといけませんし、あの雰囲気は様々な無駄の集合体です。
すっきりと都会風になってますが、これを田舎臭く治すと言う謎の作業が始まります(笑)。
これだから出目金は可愛くって仕方ない。

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