なかなか塗装が乾かないこの時間を作って、細かい部分の手直しをしてゆきます。
レストモッドと言うからには、半分はレストアなのです。
外装が美しくなればなる程、35年前のヘッドライトASSYが見すぼらしく見えてしまいます。
ちょっと暇なので、ここを一気にリフレッシュしましょう。
洗面所で歯ブラシ片手に洗っても、全体的に白っぽく傷だらけのライトハウジングです。
紫外線のせいで、ABS樹脂製品は硬くなってしまうものもありますが、これはまだ大丈夫の様です。
外せるだけの部品を外して、塗装にて仕上げます。
キズはパテで埋めることも出来ますが、このぐらいであればサッと荒らす時点で消えてしまいます。
意外と柔らかくてしっかりしていたので、このパーツはアタリでした。
#240→#400→#800の順で荒く仕上げます。
食いつきを意識して、この後全体的に足付けする様に荒らしました。
フラットベース塗料は普通の物よりも、明らかに粒子が荒く粘度が高い為、ちょっとサフっぽい感じの厚塗りが出来ますから、サフは吹かずに直で行っても綺麗に上がります。
各パーツでもうダメな物は新品に交換しますが、デッドの物は交換が効かないので慎重に外します。
スフェルカルベアリングなどの樹脂パーツとして出ますが、それ以外はもう殆どメーカーデッドです。
特に困るのはこのKOITOのレンズボディ。
サイズが規格じゃないので、もう作られていません。
ガラスレンズが傷ついたら、もうオシマイです。
割りばしにティッシュを挟んだものにシリコンオフを浸してから突っ込み、清掃しました。
光軸調整用のつまみも独特ですね。
全体的に白っぽくなってしまっていますが、金属製なので何とかなりそうです。
これもデッドです。
ライトリムはもうかなりお疲れですね・・・・そりゃそうだ。あれからもう35年です。
当時のメッキは案外しっかりしていそうなので、どこまでできるか分かりませんが、手作業で一度さび落としをし、可能であれば磨きを入れてみましょう。
ダメなら塗装してしまいます。
腱鞘炎と闘いながらなんとかフィニッシュ!したのがコチラ。
点錆はどうにもなりませんが、かなりきれいになりました。
最後にOILで保護してフィニッシュです。
リムの面も綺麗になりました。
ここまで来ると意地です(笑)。手が痛いです。
リム裏も見事に磨ききって、錆を根こそぎヤッツケました。
少し変色はしていますが、ここまで出来たらOKでしょう。
と言うか、これが限界です(笑)。
ライトリムの面はレンズカバーを付けてもキラっと見えている部分です。
ブライトシルバーメタリックで塗装しようかと思いましたが、このクラシックな輝きはやはりメッキでなくては味が出ません。
小細工せず、この部分だけはこのまま行こうと決めました。
ハウジングは全体的に絶望的な汚なさなのですが、各輸出国向けのコーションラベルが、当時の雰囲気を醸し出していたので、ふと思い付きでマスキングしてみました。
さてさてどうなるでしょうか?
3分艶のオフブラックを作って塗装したハウジングがこちら。
ただでさえちょっと意味不明な当時の意匠のハウジングが、たった今とても綺麗になると、なんだか・・・・新しいのか?!古いのか?!脳みそがバグってしまいそうです(嬉しいんだけど)。
光軸調整用のツマミもオフブラックで塗装し直しました。
手でも回せるけど、レンチでも回せると言う何とも言えない形状です(笑)。
ギザギザで大きくて、軽く回るので手で回す方がちゃんと調節できます。
レンズカバーもこれを機会に同じオフブラックで塗装しました。
当時の車両は艶ありの黒だったのでしょうけど、これを3分艶で塗装したらどうなるのか?誘惑に負けました(笑)。