カリブレーション:アッパーカウル6
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アッパーカウルの成功を決定付けるであろう、肝心要な「ミラーとカウルブレースの位置」は決まりましたが、その次の難問であるハンドルの取り回しの問題を解決します。
これにはハリケーンのアルミハンドルを使用し、垂れ角度がゼロのセパハンとすることで、クリアランスの自由度がUPします。
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慣れているはずが、純正のハンドルを外すのにも四苦八苦。
元々付いていたグリップヒーターは、破壊しなくては取り外すことが出来ず、更に苦労しました。
よく見るとハンドルの内側にも何か細工してあります。
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ズレ防止のローレット加工。フォークにはご丁寧にガイドスプリング付き。
もー・・・・・・ホンダさん。いい加減にして下さいよ。
どんだけ過保護なんですか?。
オーリンズだからですか?
ホンダ車は、ありとあらゆるどうでも良いところに、いちいち金を掛けすぎです。
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ハンドルエンドが大分上がって、空間を稼げるようになりました。
これでアッパーサイドのウエストラインを少しだけ上げることが出来そうです。
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カウルを一部破壊して実験していたラインも確認します。
畳んだ際のミラーの突起を避けるための削りを無くすために、丁度そこにラインを入れて±0にしてしまう事で、削る必要そのものを消滅させるアイデアです。
新しいスクリーン導入と共に、諸問題は一気に片付けてしまいます。
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懐かしい折り耳も、こうなると少し大げさかもしれないと思い始めました。
もっと小さくするか、細長くする必要がありそうです。
アイデアはあるので、いずれにせよ大改修と共にやってしまいます。
カリブレーション:アッパーカウル7
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さあ、楽しい?破壊のお時間です。
これまで数カ月手塩にかけたカウルを壊すのは一瞬でした・・・・。
まずは一旦、ミラー取り付け部分のみ残してSC59の純正スクリーンベースを9割切断します。
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邪魔者が居なくなったところで、さっそくCBR600RR(PC40最終)のスクリーンベースを当てがって固定してみます。
サイズもピッタリ、イメージもバッチリ、ああ・・ソリッドなホンダが帰ってきました。
切り出した耳のパーツを見ていたら、なんだか再利用したくなってきたので、ゴミの山から救出。
目分量で適当に切り出して、残った部分に合わせてみます。
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とりあえずアルミテープでベタベタと固定してみましたが、悪くはありません(良くもないが)。
ベストでは無い物の、一から作るよりは少しマシな程度です。
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アッパーの絞り加工を辞めて、もうすこし大柄にする計画を実行しました。
当初よりもサイド部分のエラを張り、少し大型化を完了です。
意外な効果として、ナックルガードの飛び出しが柔らかく見えます。
これはオリジナルのCB1100Rの意匠に近づいた印象を受けます。
ふむ、色々直線的になって来て良い感じです。
これならば角眼のライトも浮かばれそう。
三角形のスクリーンは、やはり取りやめて大正解でした。
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整理するとこんな感じです。
アッパーカウルは、前から見て池に落とした小石が描く水面の波紋のように広がります。
三段レイヤーで、弓の様な折り返しが続く意匠は、後方に向かうにつれ幅が狭く直線的になり、視覚的にもスピード感を感じさせてくれます。
サイドのシェイプも以前ほど絞りが減った分、全体的なボリューム感が増しています。
狙い通りの改修になりました。
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更に必要無い部分を細かく切断したら、裏面からのチリ合わせも実行。
合体に備えて、念入りに荒らしておきます。
勿体ないのですが、アッパーサイドの強靭な折り返しも、今回全部切断しました。
ウエストラインが変わるのであれば、障害になるからです。
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結局、軍艦の後端部分の壁はほぼ要らなくなったのでカット。
ミラー取り付け部の穴は、前方の傾斜部分のみとなり、他に障害物が無くなったので、純正ミラーは元気よくガチン!ガチン!と気兼ねなく折りたたむことが出来ます。
純正カウルのマウント方式を採用してあるので、カウルは締め込まれていない為、ミラーを畳む際に力を掛けても、カウルは負担が無く安心感があります。
アッパーカウルサイドの折り返しを切った後は、ランダムサンダー等で凹凸が無くなるまで周囲を切削して、レベルを合わせておきました。
こうする事で、速やかに後加工で板状のFRPを延長することが可能になります。
まあ作業している人間の方は・・・・・頭から足の先まで真っ白になりますけどね・・・・。
カリブレーション:アッパーカウル8
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冬の短い日差し&強風の中、駆け足で作業を行いましたが、全身すっかり粉だらけになり、痒いやら・痛いやら・目に入るやらで・・・・散々だったので、ひとっ風呂浴びてから飯を食い、椅子にもたれかかったまま軽くうとうとしたら、もう夜になってました。
ストレスフルな仕事を終え、アッパーカウルは随分とスッキリしています。
支持部分はギリギリ残し、更に加工してピッタリにしてあるので、もう楽に固定できます。
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アッパーの頭の大型化は済み、迫力が増しましたが、今度は気になっていたサイドを改修です。
ハンドルも交換したので、これでようやく取り掛かる事ができます。
サイド部分は出来る限り限界まで高さを出して、厚みを持たせたい考えです。
しかし、バランスとマッチングの為に、決して下方向には伸ばしません。
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ミラーを付けてさらにモデファイの方向性を再確認しながら、細かい修正を何度も行います。
折り耳は小さくしながら横に細長くして延長。
ウエストラインも限界まで上げて分厚く。
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一番の変更点は耳とミラー付け根を結ぶラインを、薄く・一直線にしたこと。
これによって、アッパーカウルのサイドからの見え方が理想的になり、その効果はグリップの周りを半周するナックルのラインもラウンドスクエア(角丸四角)にしてくれます。
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スクエアなモチーフは、隠れミッキーの如く、正面から・真上から・真横から感じます。
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忘れちゃいけない!ミラーを折りたたんだ時の接触も回避しましょう。
これですべてのネガが排除され、ラウンドスクエアなコンセプトが浸透しました。
この後は一気に結合処理を行いつつ、整形へ入ってゆきます。
まだまだ続きます。