シートカウルワンオフ②

さて面倒極めるシートカウル作成を愚直に進めます。
PhotoShop上だと、結構簡単そうに見えるんですけどね。。。
ま、実際はそうじゃないんです。

シートロックシリンダーの引っ越しも無事済みました。
何の違和感もなくお引越し。
この欠けてる部分がキーシリンダーの回り止めになっているので、意外と大事だったりします。

赤と青の2種類のシートが見事にFUSIONしました。
そそり立つリバースエッジの造形美です。
メーカー的に言うと、ドカティとかしか海外勢しか使わない手法ですね。

これでもかとエッジを立てます。
量産品だとここを大分削って丸くしてしまわないと、不良品率が上がるので作れません。
ワンオフであることを逆手に取る訳です。
ディテールUP

このままニコイチ合体だったら面白くありません。
シングルシートカバーも詰めてますが、それだけじゃなく、サイドカウルとのつながりを感じさせるような「エッジ」をここにも付与します。
コンターゲージとPP板で治具を作って左右同じように作ってゆきます。

反対側も同じです。
ラクーダパテは板金時の肉盛りに優れ、且つ砥ぎやすく、3kgで買うとエローまでついてくるので、なんだかんだ言ってコスパ最強の最高のパテです。
ダブルアクションサンダーに使うために在庫していた75mmのサンディングペーパーは、裏が起毛しているので、このギャザーテープ付きのサンディングブロックと幅も合いズれません。
手磨きにもバッチリ使え、電動では削れない部位を削る際の効率が、一気に上がります。

完全硬化前に、良く着れるカッターで荒く不要部分を落としておきます。
こうすることで、切削作業が一気に楽になります。
ショートカットしていいところは、どんどん行きましょう。

激闘の末、とんでもない量の粉が出ていますが、しっかりマスクはしましょう。

治具を使うと、恐ろしい程の再現精度でエッジが出ます。
時間が掛かっても、ここぞと言う時は治具を作ってからが近道です。
量産品では決して出せない面構成は、深い陰影を生み出すので、カウルへの光の当たり具合で様々な表情を楽しむことが出来るようになります。

シートの取り付け穴に跨いでエッジは続いてゆくので、しっかりと整合させてゆきます。
こういった細かい部分の積み重ねが、一気に品質を上げてくれます。
楕円の筒状だった伸びやかな12Rのシートカウルが、手を加えることで一気に艶っぽくなってきました。

