想いを形にする
「カーボンの平板」をFRPとカーボンクロスを使って作りました。
作り方は前回の記事で詳細に記録しておきましたので、興味のある方は真似してみてください。
これを応用すれば、ありとあらゆるパーツをカーボンで作成することが可能です。
かなり分かりやすいチュートリアルだったと思います(笑)。
早速カーボンの板からメーターパネルを切り出してみます。
作っておいた型紙をなぞっておきます。
ウェットカーボンと言えど、FRPよりは確実に硬いので、ここは電動ソーや電気ヤスリを使います。
電動工具を使って、一先ずおむすび型に切り出しました。
なかなかの硬さでしたが、工具のおかげで何とかなりました。
FRPの白い削り粉に黒いカーボンが混ざるので、塩コショウみたいな感じの粉塵が出てきます。
毒以外の何物でもないので、絶対にマスク・ゴーグル必須です。
電気ヤスリと言う名前ですが、要するに10mm幅のベルトサンダーです。
上手く使いこなすと、コイツ一本でここまで精巧な物が削り出せます。
※かなりの鍛錬が必要です
均一なカーブ、丸い円、楕円を削り出し、均します。
美しい、おにぎり型のカーボンパネルになりました。
パネル本体に強度を持たせるために、それなりの厚みを持たせて作ってあります。
FRP2プライで2.5mm厚ぐらいでしょうか。
メーターハウジングにカーボンパネルをドッキングさせるとこんな感じです。
なかなかレーシーな雰囲気になります。
ほんの少しセンターを外した?感がありますので、この後調整しましょう💦。
非常にコンパクトでレーシーなコックピットになりそうです。
デジタルタコメーターと針が連動するのを見るのが楽しみです。
ディテールUP
位置の微修正を行い、正確な位置を決めたらドッキング開始です。
互いの素材の裏を足付けし、アセトンで拭いてからファイバーパテを付けます。
ライダーの視覚にフィットするように、取り付け角度がとても大事なので、何度も確認してからアルミテープで角度を固定しています。
パネルを一時固定出来たら、今度はフードを作ってゆきます。
強度も見た目もこれで一気に解決します。
メーターハウジングも不要な部分を更にカットし、ファイバーパテで埋めてゆきます。
メーター本体がピタリと収まる様にモデリングです。
メーターフードは左右にスイッチを避けながら作ります。
比較的スカートは長めで、アッパーカウルのスクリーン隠しと合わさって配線を隠します。
裏から見るとこんな感じです。
ファイバーパテで外枠が先に出来ており表面はスムース。
ファイバーパテが硬化したら、最後に内側にFRPマットを1プライで補強します。
大分複雑な物体になりました。
出し惜しみ無しで「技」を全て繰り出し、ズンズン作り続けます。
カーボンとFRPのハイブリッドメーターハウシングが出来てきました。
結構細かい作業がずっと続きます。
裏からFRPマットを1~2層築層しつつ、ファイバーパテを補強します。
築層した事により太ってしまったので、すこし削ります。
少しずつですが、ようやく理想が現実になって来ました。
「ものづくり」の楽しさを、改めて感じます。
あと一息です。