ZX14R Ninjaカスタム④

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KAWASAKI
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進化は止まらない

さて、中二病から解き放たれたGPZ1400R(仮称)には、さらなるポテンシャルを感じます。
元々GPZ900Rの黒赤が好きですが、程よく尻下がりなやつが好き。
あまり弄らず、綺麗に乗っている人で、ステンマフラーが輝いていたりすると最高です。
思いもよらず、ZX-14Rのカスタムベースとしてのポテンシャルを確認できた勢いで、より一層GPZに近づけられないか?と欲が出てきました。
そもそもRESTMOD=魔改造が好きなのであり、レストアは好まないのですが、この14Rの稀に見るロングホイールベースに触れ、これを最大限に生かしてみたくなりました。

では、そもそもGPZの特徴とは何でしょうか。
一般的には、その特徴的なアッパーカウルに意識が向かいがちで、他車種へアッパーカウルを移植することに執心しますが(私も含め)、私の考えるGPZ900Rの大きな特徴はそこではありません。
この車両の最大の特徴であるダイヤモンドフレームにピッタリ寄り添うように作られた、カウルの緩やかなカーブラインだと思っています(黄色部分)。
アッパーエンドからタンク、サイドカウルに美しくつながるこのラインこそ、ハーフカウルにした時に、アッパーが首長に見える視覚効果を持ちます。
それに合わせる様に作られた、ステップベースからデザインされている、シートへ向かう逆向きのカーブもまた秀逸です。
GPZ900Rが美しく見える最大の理由は、この連続した大きな美しい2つのラインがあるからです。
それが証拠に、Ninjaカウルの他車種への移植は「取って付けたよう」になることが非常に多く、中々上手く行きません。
そこに足りていないのは、カウルを付ける角度でも位置でもありません。
移植する車両に合わせ、例の連続したラインを生み出すために、形状を少し変更する事なのです。
このブログでも何度か書いていますが、バイクカウルのデザインは「空いた空間」のデザインでもあります。

そんな2つのカーブを探しながら、気の向くまま書いてみました。
シート下に伸びてきているガソリンタンクには構わずに、一体型のシートカウルを想定。
固定型のシングルシーターにしてみましたが、純正のフカフカシートは巨大な座布団のように幅広で、それを終息させる為に作る逆三角形のシングルシートカバーもまた、幅広になってしまいます。
シュっとさせたいが為のシングルシートカバーのはずが、巨大さを強調するだなんて本末転倒もいい所であり、またしても「足しすぎの失敗」です。

参考価格:中古車ベースコンプリート255万円 / 納期6カ月か~12カ月

肩の力を抜き、気楽に描き直せばなんてことはない・・・・既に答えは出ていました。
GPZ900Rを参考にしながら、より大袈裟にカーブを描いて具現化してみました。
さあ、それでは見てみましょう。

神は細部に宿る

大きく、伸びやかに美しいカーブを描くシートはガンメタで書いてますが、その奥に黒く見える影があります。
実はこれ、実際はシートレールが丸見えになってしまうんです。
実際に作る際は、このシートアンダートレイごと新造し、トレイを艶消しで塗装することでレールを隠しつつも、シートの裏側の返しを変形させ、新たに作ったシートアンダートレイとピタリと接続できるように作る必要があります。
言葉にするだけでも、かなりの大工事になるのが分かると思いますが、作るに当たって、大きくハードルになる様な技術的問題はありません。
時間を掛けて何度か試作することで、いつかきっと作ることが出来る筈です。

シートサイドのこの美しいカーブは、やはりこのバイクを大いに引き立ててくれます。
実現した暁には、降車時にきっとニヤニヤしながら眺めることになるでしょう。
一気にCGを描きましたが、この取り付け角度はもう少し寝かせた方が実は好み。
カウル形状を縦に厚くするか?角度そのものを変えるか?どちらもか?とにかく対応は可能です。
アッパーの下端にの角度と少しずれているのが気になってしまうので、このラインは並行にしたい所ですし、尻が下がればよりバイクが長く堂々と見えます。

エグリの大きなサイドビュー。
実際に作る時は整備性も考え、もう少し直線を貯めてからエグリのRを大きくして、鋭角にカーブさせ、もう一つのタンデムステップの取り付けボルトが、外から見えるようにしたいです。

はい、GPZの遺伝子はどこに宿るのかをおさらいです。
大きなシートのR、タンク下のカバーにRを付けたものを新造、アッパーの下顎部分の3つです。
絶対違うはずなのに、どこからどう見てもGPZ900Rに見える。
その秘密がここに散りばめられています。

いかがでしたか?
温故知新と創意工夫。
Studio Qは、バイク乗りの”あったらいいな”をオーナー様と一緒に実現します。
製作依頼はインスタグラムのメッセージから、お気軽にどうぞ。

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