レストモッド!GSX-R1000㉖

スポンサーリンク
カスタム
スポンサーリンク
GSX-R1000 K8 カスタム

フロント周りのデザインパターンを決めるには、その前にやることがあります。
そう、カウルの位置を確実に決めると言う事。
そうしないと、塗ってからラインがズレるなどして最悪の場合やり直しになります。
ライトの位置やカウルステー、これらを正確に計測し、可能な限り最短距離で結びながらも、最低限の強度を狙って試作を繰り返します。

GSX-R1000 K8 カスタム

サイズを測り型紙通りにカットするのは当たり前ですが、金属加工を手作業でやるとなると「工具の歯の厚み」分などで、あっという間にずれが生じます。
それらをあらかじめ計算して余分にカットし、必要に応じて少しづつ削ってゆくことでジャストに仕上げます。
中々根気のいる作業です。

GSX-R1000 K8 カスタム

大雑把にカットしてあるので全部直線ですが、見栄えを重視してこの後カットし直します。
ストリップ状態でも美しく見える様に、ステー類は磨き上げたうえで、オフブラック塗装にて仕上げる予定です。

GSX-R1000 K8 カスタム

位置が何とか決まったら、後はステー単体でも作業が出来るので、補器類はすべて外してしまいます。
いよいよ時間を掛けて作成したGR71改ワイドカウルの塗装です。

GSX-R1000 K8 カスタム

はい、オシマイw
一瞬で塗り上がってしまいましたが、塗装なんてそんなもんです。
ドライ吹き、パラ吹き、本塗り×5くらいでねっとりと仕上げます。
クリアを吹かずとも、塗膜が厚いのでウェットになり綺麗に仕上がります。
各工程の間には(季節にもよりますが)数十分のインターバルが必要です。
一気に塗ってしまうことも出来ますが、こんな複雑な形状だと100%垂れてしまいます。
塗装こそ「急がば回れ」なのです。
素人のいいところは「納期がない事」ですから、ここはじっくりと時間を掛けようじゃありませんか。

GSX-R1000 K8 カスタム

一見するとこのカウル、GR71のノーマルの様に見えますが全く違い、大きく幅が広がっています。
ただでさえコンパクトな油冷エンジンを持ち、車格も一つ下の750CCバイクのカウルは、2008年式のGSX-R1000の「わがままBODY」を隠せるわけがありません。
ヘッドライトの淵部分はグルリとカットされたのちに、少しだけ幅を広げて再接合されていますが、その再接合の際に後ろに行けば行く程角度を広げて接合され直しています。
オーナーの楽しみを残す為、スクリーンは市販の物がフィットする様に、ワイド化の影響を受けない様にしてあります。

GSX-R1000 K8 カスタム

アッパーはワイドに作り直しながらも、パッと見て明らかに「違うもの」になってしまってはノスタルジーもクソもないので、変に見えない程度(7mm)に幅を広げ、同じく変に見えない程度にサイドを広げています。

GSX-R1000 K8 カスタム

このように、デザイン上ではギリギリの攻防戦を繰り広げたわけですが、あちらを立てればこちらが立たずと言った状態で、当然アチコチで元のカウルとのチリが合わなくなります。
一番影響を受けたのがナックル部分ですが、これも必要以上に飛び出だして悪目立ちし無い様に調整してあります(それでもちょっとエラが張ってしまった)。
もうこの辺は・・・・理屈じゃなくて感性の世界なんですが、どうでしょうか?。
※私は上手く行ったと思っているw

GSX-R1000 K8 カスタム

なるべく当時のイメージを壊さぬようにアッパーを慎重に成型したものの、K8のわがままBODY(特にラジエターの幅)をクリアすることが出来なかったので、サイドカウルには本来なかったはずのポッコリとしたお山が出来てしまいました。
このサイドはGR71ではなくGS1200SSを用いて加工しているのですが、それには実は訳があります。
純正のGR71のサイドカウルがまっすぐでノッペリしていた上に、ちょっと横に長すぎたんです。
ロングタンクだった当時のレプリカと違って、現代SSのディメンションであるK8のタンクは、お世辞にも長いとはいいがたい物でした。
そのタンクに旧車のカウルは似合わなかった為、手持ちのパーツストックからGS1200SSのサイドカウルをチョイスしたという訳です。
何でもかんでも、当時の物をただくっ付け、同じ色にすれば格好よくなると思ったら大間違いです。
GS1200SS用サイドカウルのエアダクト部分は、そのままではK8のエンジンにあたるので、これもまたカットしてから大きく位置を変えています。。。
簡単そうに作っていますが、サイドカウルも・・・・相当な時間を使って作っています。

この赤はラメがゴールドなので普段はラメ感が目立たず、パッと見て暗い鮮血の様な赤ですが、日光の下ではキラキラと控えめに輝くと言う上品な物です。
とても良い色ですね。

タイトルとURLをコピーしました