CBR1000RR CB1100Rカスタム㉑

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カーボンオーバーレイFIX

樹脂を何度も何度も「置いてくる」訳ですが、重力に逆らう事は出来ないので、下に落ちてきます。
ドンドン落ちてくるので、当該部位より下の部分は、余計な樹脂でベロベロです。
こればかりはしょうがないので、下に厚い段ボールを敷いて対処します。
そのうち固まってしまい、段ボールごとバッキバキになります(笑)。

ペイントランプを駆使して、高速ローテーションしながら、何度も樹脂を重ね掛けをします。
個人的感覚ですが、10回以上は必須だと思います。
樹脂はカップに少量ずつ作り、効果剤は少し多めです。
時間との戦いなので、この作業に付きっ切りとなります。

しっかりとカーボン繊維を樹脂に閉じ込めることが出来たら、完全硬化を待ってから、ランダムサンダーで一気に削って面出しします。
FRPに使うポリ樹脂はさすがに硬いので、サンディングペーパーは#80~100の粗目が理想です。
そうでないと文字通り「歯が立たない」事になります。
感覚的には#150ぐらいが仕上げになります。

ランダムサンダーらしく削り筋もクリクリでかわいいです。
#80などの荒い番手でも、こいつは硬い為少し時間が掛かるので、面に当てている時間を長くしながら丁度良い感じになる様に、腕で弧を描きながら面を出します。
硬い分調整がしやすいので、削っては見てを繰り返しながら、最後は指の腹で確認します。
出来上がったこの仕上がりを見ると、少々不安になりますが・・・・大丈夫、心配は要りません。

最後は#150ぐらいを選んで手仕上げします。
そんなに擦らなくても、すぐに引っ掛かりが無くなって来て、綺麗になるのが分かります。
樹脂が削れている間は、ツンとした臭いと片栗粉のような物が出てきますが、逆にこいつが出なくなってたら、その時はOUTです(笑)。

予めスプレー容器に入れておいた水を吹き掛ければ、クリアを塗った際の仕上がりを確認できます。
水砥ぎを室内でするときは、このスプレー容器で水を吹きかけながらが楽です。
この状態でまだ、白い削り筋が見えるようだったらダメ。
このようにカーボンの目が綺麗に見えていれば、もうOKです。

カーボン部分のみだけではなく、カーボン繊維とのつなぎ目も同じように削っておきますが、凹んでいるところはパテ埋めるので、今は樹脂の凸部分のみ削る感じでOKです。

Fフェンダー仕上げ

凹部分は無理に削らずにパテで埋めてしまいます。
ただし、カーボンオーバーレイで魅せたい部分のみは避けます。

サイドもTOPも樹脂でベロベロになったのでもう一回全部やり直です。
キッチリパテ埋めしてから面を出しに行きます。

はみ出た樹脂が硬くてぶ厚かったのでちょっと苦労しましたが、本来はこの埋めた穴の部分はわざわざ抉られています。
オリジナルの複雑な形状がとても気に入っていたので、頑張って削り元に戻します。

ここでちょっとピンチ!
見せたい部分のカーボンが、あと少しで見えてしまう所でした。
もうほんの少ししか樹脂層が残ってないので、ここだけ濡れてないのに透けてきてしまっています。
ここからさらに削ると繊維が出てきてしまいますが、それだけではなく「弾く」様になってしまう為、クリア塗装が困難になります。
そうなってしまった場合は残念ですがやり直しです。
慣れている私でさえこの始末・・・油断大敵ですね。
いやー危なかった💦。

そんなこんなで完成です。
パテを削ってからサフを吹き、カーボン部分だけをマスキングしたら塗装してオシマイです。
誰でも簡単に出来るカーボンオーバーレイ。
誰もが失敗しやすいカーボンオーバーレイ。
出来るだけ初心者にも分かるように解説してみましたが、あなたも挑戦してみてはどうでしょうか?

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