GSX-R1000 クラシックレーサーカスタム⑥

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プロトタイピング②

進めばこそ見えてくることがあります。
逆にそれは進めてみないと永遠に分かりません。

リアの「ぼってり」感はこれでOK!
本家GSX-R750RKよりも、全体的に一回りスリムなボリューム感です。このぐらいがいい。
もったいないけど、GSX-R750RKのカウルを削りきるか?はたまたGSX-R250Rから太らせるか?、今回は後者で正解だったと思います。

それでも微妙な駆け引きは続きます。
テールの位置に「二つのベストな解釈」があり大いに悩みました。

結局は、テールをなるべく伸ばして、遠目にセットすることを選びました。
フロントカウルとのボリューム感がおかしくならぬように注意が必要ですが、チャレンジです。

シートカウルのエグリは半端なく、果たして造形できるのかどうか?ちょっと自信がありません。
無理に現状のカウルとフィットさせようとすると、嫌が応にも捻じれます。

こうした捻じれを放置したまま施策すると、最後に全部やり直しになってしまいます。
こうした部分は、骨折した時と同じで、金属の動かない治具を設置して完全固定します。

プロトタイピング③

それぞれのパーツの固定位置が意味を持って決まってくると、一つ良いことがあります。
冒頭にも書いた「進めたからこそ分かること」が出てきます。
このシートに限って言えば、このエグリ形状をこのまま使うと少しモッサリすると言う事。
造形や処理、取り付け方法や量産時の再現性など、課題が一気に増えますが、ここは思い切って「もっとエグる」ことにします。
感覚的なことですが、ここで妥協すると作る意味が無くなるほど「どうでもよい物」になってしまうからです。
奇跡の1台になる為には、妥協も挫折も禁止です。

完全に位置が固定されてくると、あっちもこっちも「違うなあ」となります。
アンダーは全然足りてない。
シートの高さも中途半端。
アッパーのナックル部分はどこのキャラクターラインとも繋がりません。

本当の作業はここから始まると言っても過言ではありません。
気を取り直してシートから手を付けます。

バーナーであぶられたり、何度も切られたり・・・・約40年も経った末に、最後にこんな仕打ちが待っているとは、このカウルもだって夢にも思っていなかったでしょうが、新たな命を吹き込みます。
表からは見えない内側に、複雑に作り込んだステーを作って固定します。

インナーステーは複雑怪奇w
でもカウルを留める為の大きなおへそは作りたくありません。
ここは勝負です。

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