GSX-R1000 クラシックレーサーカスタム③

スポンサーリンク
SUZUKI
スポンサーリンク

実車化に必要な変更

レンダリング画像を実車にする過程では、様々なノウハウが必要です。
それらを一つ一つ検討し、クリアしてゆきます。

かっこいいレンダリングを「描ける」と言うことは、どうするとそんな風に見えるのかと言うテクニックを知っているという事です。
しかし、その手法は現実のオートバイには当てはまらない事があるのも事実です。

タンクを含めたトップラインが整えられ、前のめりになって行く勾配は、あまりキツイと、乗車時にライダーの負担となります。
手首➡首➡肩➡腰と順に疲労がたまってしまい、長時間快適に乗れません。
オートバイそのものを楽しみたいならば、控えめに設定することが肝要です。

アンダーラインも同様です。
乗車時はサスペンションが沈み込むことでディメンションが変化します。
カウルは最低高を維持しつつ、風圧に負けない取付方法でなくてはいけません。
形状を変更しても良いですが、回転する車輪に掛かることなく、安全に運転できることが重要です。
アンダーラインは直線である必要はなく、全体的に丸みを帯びながら、後端が少し内側に巻いているくらいでちょうどよいです。

フルカウルの取り付け位置もまた絶妙な調整が必要です。
決して腰高になることなく、且つフロントフォークの運動を邪魔しない高さを見極めます。
それでいて垂直ではなく、ヘッドライトの光軸が撮れる程度に、ほんの少し前傾に傾斜があり、且つサイドのキャラクターラインのいずれかに親和性を求められる位置を見つけます。
理屈を長々書きましたが、簡単に言うと、黄色いラインから赤いラインへ少し下にずらします。
※しかしその「理屈」を言語化出来ている状態がデザインではとても大事です。

アンダーカウル形状は、マフラーの触媒を包み込むのか?カバーのみなのか?で形状が変わります。
競技に参加し、サーキット走行をしないのであれば、エンジンを包み込んでおく必要が無い(OIL受けの設置が必要ではない)ので、カウル形状の自由度は増します。
後端の自由度とは別に、前方の形状は大きく変化させないと、サブラジエーターなどのカウリングができそうにないことが、事前のレンダリングで分かっています。

オマージュも程々に

GSX-R750RKはその出自から独特な形状をしています。
まっ平なガソリンタンク、薄いFフェンダーに始まり、ラジエター分張り出したサイドカウル
ボリューム感のあるシートカウルです。

特にシート形状は独特で、ここだけ1100かのような、かなりのボリュームです。
大きなコブ(膨らみ)が目立ち、且つリアタイヤをカバーするかのような、車両に対して長く大きなデザインになっています。
その一方で、フロントカウルがとてもコンパクトに収められているので、余計にアンバランスさが目立つ結果になっています。

そこで活用できそうなのはGJ73A型(←72では無い)GSXーR250Rの存在です。
250ccでありながら、スケールダウン版RKとして良く出来ていました。

同時に、COBRA250と言う兄弟車の存在もあるので、中古パーツは何とかなりそうです。

今回の令和版レストモッドGSXは、アッパーベースにGR7Aを用い、延長します。
シートはGSX-R250Rの拡大修正版が採用されます。
RRっぽさは少しテイストとして取り込みたいので、ロゴだけ作ります。

ロゴはネットから拾って来たものを下書きにします。

PhotoShopで軽く整えます。

高画質化してCGに混ぜてみます。
うんうん、なかなか良さそうです。
このぐらいならギリギリ冗談で済まされるかもしれません(笑)。

時間とお金をかけて、GSX-R750RKのコピーを、別なバイクベースに頑張って作ったりしません。
貧乏臭くて恥ずかしい上に、紛い物とのそしりを受けるだなんて、不憫で仕方ない。
そんな事をするくらいなら本物を買った方がよっぽど価値があるとも言えます。
レストモッドは簡単に言うと、カスタムと言う行為に魅了された人間が行う「魔改造」です。
全身にGSXテイストを纏いつつも、リメイクされたクラシックGSX-Rは、何かに似ているようで、実は何にも似ていません。
それが証拠に、オリジナルの外装をベースにしつつも、一つとしてそのままは使いません。
それでも「カッコイイ!」「今これをメーカーが出したら買う!」と言わせるようなものを作ります。

タイトルとURLをコピーしました