ZX-10R J/KをNinja化する㊲

スポンサーリンク
KAWASAKI
スポンサーリンク

配線も一通り終了し、いよいよテストを行います。
メーター側で気筒数を4に設定した上で、回転数信号を、バイクのクランクシャフトセンサーの回転信号に当ててみましたが・・・・・
見事に失敗!
アイドリングなのに針が振り切ってます。

実は、原因は何となく察しがついていました。
キャブ車のように、丸いフライホイール(ローターとも呼ぶ)があり、それに突起が1つか2つ付いており、ノンビリ回っているのならこれでもよかったのだと思います。

しかし、ZX-10Rは22個の突起の付いた手裏剣が超高速回転してるんですから、これをパルス信号とするならば、たとえアイドリングでも、F1エンジンかの様な回転数にメーター側では見えるのでしょう。

残された手はもう一つしかありません(私的には)。
もっとも原始的且つ、確実な方法。
ダイレクトイグニッション信号から「直接」頂く方法に切り替えます。
ダイレクトイグニッションコイルにはプラス電圧式と、マイナス電圧式があるので見極めなくてはいけません。

また回路図と睨めっこです。
プライマリと呼ばれるダイレクトインジェクションコイルは、4気筒だから4つあります。
ZX-10Rは、この14~17番がそれにあたります。

どちらがプラスなのか図からは皆目見当もつきませんが、よーく見ると、この回路図にはヒントがありました。


4つの役割を別々に信号を送り、シンクロさせる必要があるこの部分で、かなり分かりやすくまとめられている配線があります。
4つ全てカプラーに 赤/白 のラインが揃っています。
これすなわちアース(ー)端子なのです。

と言う事は、じゃない方が本命のECUとつながるラインという訳です。
それらは全て色が違っていて、ECUへと向かっていました。

エンジンの上にエアクリーが鎮座しており、ダイレクトインジェクションコイルは全く見えません。
BOXそのものを外せば作業しやすそうですが、そうなると相当長い道のりになりそうです。
今回は、かすかに見えている、コイルに接続されているカプラーの方を狙います。
四気筒のうちの一つに狙いを絞って、その信号の+配線からパルスを拾う作戦です。
この場合、4気筒のうちの一つしか拾わないので、メーター側も「1気筒」としての設定します。

一番左にあるのが1気筒目で、車両の真ん中にある配線の纏まりから一番遠い。
そのため、ハーネスの長さに余裕があるのは1番と4番でした。

エンジンから距離を置き、出来るだけ熱や振動の影響を受けない所から配線は繋げたいので、ハーネスの集合ポイントから最も離れている1番を狙います。
ダイレクトイグニッションコイルに入っているのは2芯のカプラで、その片方の 青/赤 に狙いを定めます。
さあ、再配線し直し、気を取り直して再度エンジンを掛けてみます。

ふう・・・・・OK!いいでしょう。
針の動きも安定しているので問題ないでしょう。
針の滑らかさは、すべてメーター側のスペックに依存するので、値段は高いけどDefiを選んでます。
そして更に、私は敢えて11000rpmではなく、わざわざ9000rpmの方のメーターをチョイスします。
9000回転の方がメモリ同士の間隔が広い為、それに追随するべき針の動きも、より早く、ダイナミックに動くと言う特徴がある為です。
追加メーターは、あくまでも「その気にさせる演出」にあり、決して競技志向ではありません。
私が作る作品は、渋すぎて華やかに見えない特徴(?)があるので、せめてオーナーさんが自分で乗車しているときには、その人にだけしか見ることのできない、魔法の様に素敵な空間を作りたい!。
エンジンを掛ける度に笑顔になり、旅先での、乗り降りが更に楽しくなる。
このバイクが、新たな出会いを演出してくれる筈です。
これで理想的なコックピットは完成です。

まとめ

意外と手こずった、インジェクション車両への追加メーターインストールをまとめます。

① CAN/BUS通信からは、基本的に回転数信号は拾えない(と思ってた方が気が楽)。
⓶ ECUではなく、ダイレクトイグニッションコイルのECU側から回転数信号を直接取得する。
⓷ その際は、メーター側は「1気筒」と設定する。

以上が、最もシンプル且つ確実な回転数信号の拾い方です。
(これは車でも全く一緒です)
今後、バイクもEV化が進めば、車の様にOBDなどを利用する方式に変わるかもしれませんが
エンジンと言う内燃機関がある車両は、すべからずこの方法でタコのインストールが可能です。
これから愛車をカスタムする方は、是非参考にしてください。 

タイトルとURLをコピーしました