ZX-10R J/KをNinja化する㊳

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KAWASAKI
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ワンオフは物凄く時間がかかりますが、唯一のいいところは「自由自在」である事です。
純正よりもロングで、且つ真っ直ぐなタイプのシングルシートを作りましたが、これに「蓋」があれば、ツーリングにも最強だと思ったので、ちょっと遠回りになりますが、追加工を行う事にします。

これまで散々時間を掛けて作ったカウルをぶった切るのは快感・・・じゃなくて断腸の思いですが、ここは潔くバッサリ行きます(笑)。
意外と「真っ直ぐに切る」のは難しい作業です。

シートのサブフレームは使わない予定でしたが、こうなってくると必要なので使います。
サブフレームを取り付けてもまだシートの方が長い事がよくわかります。
空間が開いてしまう部分は、補強も兼ねて折り返しを作ります。

メーターパネルと同じく、またしてもFRP造作になります。
まずは真っ直ぐな板を作って行きます。

最初は透明になる様に薄く作り、少し曲げながらフレーム本体に固定できる位置を出します。
完成すれば、きっと広大な収納スペースが出来るでしょう。
雨カッパやETC、ペットボトル1本とデジタルカメラくらいは入ります。

カウルを固定する位置が正確に出たら、アルミテープで固定してPP板で作ります。
そのほかの細かい部分も作り込みます。

蓋を固定するのには「ベロ」が必要です。
ベロは凹凸両方作ります。
片方は差込ベロで、もう片方はクイックファスナーで留める受けです。

蓋側には凸のベロが必要なので、造作します。
強度が必要なので5プライぐらいでカチカチにします。
余りに硬すぎて、手作業でどうこうなる強度ではなくなってしまいます。

シートの方も、一通りの準備が出来たら一気に築層します。
これらの造作は2~3プライでは強度的に不安なので、やはり5プライぐらいで分厚くします。

さすがに5層ともなると面倒ですが、サクサクと進めます。
折り返しは面倒ですが、カウルの強度は格段に上がるので、便利なテクニックです。

削って成形することを大前提とした築層を行います。

しっかり分厚く作ったら、今度は一生懸命削り出します。
削り出しって表現がピッタリなくらい硬いので、電動工具を使います。
ベロがベロらしく、優しい角丸な形状にしてみました。

削りすぎたらまた築層。乾燥したらまた削り出し。
全く再現性の無い、超ワンオフ作業が続きます(←楽しい
全身粉まみれですが・・・・世界に一つしかない物を作っていると言う高揚感があります。

ベロがスポンと入る、郵便ポストの口の様な開口部。
ここはピッタリに作ると、こじった時にどっちかが欠けてしまうので、びみょーに緩くしておきます。
棒ヤスリで一舐め・・・・二舐めしながらの、繊細な作業です。
家内制手工業という単語を思い出しました。

凸がわのベロは厚みを微妙に調整するべく、何度かやり直しています。
こういうのは採寸云々ではなく、指先や掌からくる感覚で決めます。

クイックファスナーを使って固定したいので、この受けベロにも穴を開けてゆきます。
シートカウルの実用性を高める為、折り返し部分も含め、どんどん追加工を施します。

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