ZX-10R J/KをNinja化する㊴

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KAWASAKI
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手仕事

細かく何度も弄りつつ、シートには完璧な実用性を付与してみました。
ここは、FRP造形のテクニックの「フルコース」です。

さらっと作ってありますが、部分的に強度を変更し、蓋と本体のマッチングの調整を行います。
仕上がった時に形が美しい時は、大体成功です。

ベロが刺さって、蓋が動かなくなる機能をFRPで作ってます。
コツは、敢えて「ピッタリに作らない」ことです。
ここがきつすぎると使う度に塗装が削れてしまいますので、ベロの厚みを削ったり、穴の開口部の角を落としてあったりします。
人間関係と一緒で、余白があった方が上手く行きます(笑)。

ようやく微調整もおわり、完成です。
蓋と本体は、ほんの少し浮き気味にオフセットするように作ります。
蓋を固定する際に、ほんの僅かにギュっとテンションを掛けてピタリと固定できるようにします。
なので、開放しているときは、このように少し隙間が空くぐらいに作ります。
追加で、蓋の裏から薄く1枚築層し、硬化時に本体が引っ張られ歪む特性を利用したテクニックです。

まったく違和感なく仕上がりました。
ノーマルのZX-10Rシートはもっと尻下がりで短くできて折、更に後端が丸めてありますが、本製品はのびのびと真っ直ぐなラインをしています。

これは、普通にサイドスタンドを掛けた、平時の状態での見え方です。
ビューティフル!!(←私的には)。
長さ、角度、形、全てデザイン通りに再現できたと思います。
シートレールに沿ったツンとした尻上がりなラインと、そこへ緩やかな山なりの尻下がりなラインが落ちて来て結びつく感じです。
蓋の開口部は、シートスポンジのラインと合わせて水平にしているので、前方から後方に向けて、車両に真っ直ぐで水平な、スピード感ある一本の線が見えます。

テールランプはLED式のスクエアタイプをチョイスします。
彫り込んで奥にオフセットするのでデザインを壊しません。
安全性は確保しつつ、デザイン的には耐久レーサーの様です。

サブフレームにガッチリと固定されたシートカウルは、持って押しても全く問題ない強度です。
カウルの内側も平滑に処理しており、そこには広大なスペースが広がっています。
ZX-10Rの高性能さは維持しつつも、実用性の高いスーパーツーリングマシンになりました。
これなら、旅先でおみやげを買って帰れます。

何度も調整した蓋部分は、純正品とは分割されるラインが全く違います。
シートエンドは本体側に残る形にしたかったので、強度を調整してあります。

クイックファスナーは汎用品を使います。
デイトナの物を少し潰して、ちょっと加工します。
鍵は掛かりませんが、見た目にも拘りたいと思います。

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