コックピット電装

Hayabusaのコックピットは、メガツアラーだけに快適で情報量が多めです。
それを、更に快適にしようと色々つけていますが、そこはそれ「センス良く」纏めたいもの。

各種スイッチ類や追加物をコンパクトにメーター周辺にまとめます。
ちょっとした固定具などは、ササっとアルミ板で作ってしまいます。

配線がみっともなく暴れてしまいますが、そんな時に便利なのは保護テープです。
雨の当たるところにはビニールテープ、そうでない所にはクッションテープと使い分けます。
配線を明らかに保護するには、熱収縮チューブが一番ですが、伸縮性がありません。
ビニールテープは便利ですが、糊残りの問題などもあり、あまり多用すると厄介。
フェルトのクッションテープは一見万能そうに見えますが、粘着力がとても低いんです。
それぞれに一長一短があるので、使いどころが肝心です。

さり気なくUSB電源も完備。
でも因みに私はオートバイにスマホ不要派。
理由は「格好悪い」から(笑)。
そんなもん見ながらしか運転できないようなら、もうバイクなんて降りろと言いたい人ですが、そんなこと言ったら、今時きっと叩かれるんでしょうね。
始動時「ウィーン!」と結構大き目な音が出るのがGW71A。
いかにも儀式っぽくて、それもまた良し。味です。
ポリッシング

綺麗に塗れてるからいいじゃんよ!と言いたいところですが、よく見りゃ柚子肌。
これはパラっと吹いてわざと粒肌を作った後に、それによって出来たわずかな凹凸をグリップにして、本番を塗り重ねるからこうなるんです。
ヌルテカで好き!って人も居るでしょうが、これじゃ仕事は半分と言ったところ。
正直言って嫌いですが、クリアが十分に乾燥・硬化を確認したら、全面研磨作業を行います。

大きな面は125mmのウールバフ。
小さな面は75mmのスポンジバフを使っています。
アッパーカウルやサイドカウルは125mmでもなんとかなるのですが、細かい所となると難しいので、小さい物と運用を使い分けています。
バフ性能はウール>スポンジです。

しかし、まずはいきなり機械で磨くのではなく、手作業で砥ぎ始めます。
柚子肌の凹凸がフラットになるまで全面を研ぐ作業が必要です。
非常に手のかかる工程で、オートバイ1台分で丸2日と言ったところでしょうか。
ペーパーは、クリアー塗装垂れの補修に#600を使用。
柚子肌の砥ぎには主に#1200を使い、それが終わったら#5000まで上げてゆきます。
#600は大きく傷が入るので力加減が大事。特に空砥ぎではなく絶対水砥ぎにするべきです。
そして、#1200>#3000で砥ぎますが、ここではかなり艶消しでマットな質感になります。
#5000ぐらいにまでなると、ようやく少し曇りが弱くなり、透明度が戻ってきます。

これが#1200直後。マットな感じがまた別な意味でそそられます。
陰影がよくわかり、物体の造形をハッキリ捉えることが出来ますね。
サフを吹いた直後にも似ています。

ロゴ近辺は特に慎重に。
力加減が強すぎると、一気にクリア層を破壊しかねません。
水砥ぎがメインですが、まあそこら中汚れます。

#3000で少し戻します。
#1200よりも明らかに艶が戻ってきますがまだマット。

#5000で更に戻したのちに、ポリッシャーで磨くとようやく輝き始めます。
柚子肌の様な歪みの無い硬い光沢が、しっかり研磨されたことを物語っています。
こうしてバイクの表面が完成してゆきます。
一般的にはこの「手砥ぎ」はやりません。
柚子肌に対し、最初から機械で結構粗目のコンパウンドを使って仕上げてしまいます。
ワンオフ作成の作品なので、ここは手作業に拘ってます。

ウールバフにも粗目・中目・細目と3種類ありますが、これは中目。
縦横に正方形のグリッドがあるのが特徴のバフで、細めとなるとこの線がありません。
スポンジに比べ段違いに研磨力が強いですが、あまり回転数を上げ過ぎると焼けて傷がつきます。
コンパウンドの粘度や回転数、パッドを当てる強さや時間、そしてそこで発生する熱。
状況に応じて変化してゆく色々なことを勘案する必要があり、研磨は塗装と同じくらい奥深いです。

そんなこんなで肩や手首が壊れるまで頑張って、全てのパーツを砥ぎだし磨きます。
途方もない工数に、少々気が滅入るのですが、完成にはどうしてもこの工程は欠かせません。
マジックスポンジフィルと共に、毎回根性で突破します。


