【クラシックカスタム】GSX-R1000K3 GV73カウルスワップ!④

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ワンオフ
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カスタムペイント

”あの頃”のカラーリング
GSX-R1000 K3にGSX-R1100 89のサフェサー仕上げのカウルを装着した画像

外装やステーなどの小物の作成が終わり、それぞれのパーツの位置がガッチリと決まってきまると、デザインに沿ったラインを引くことが出来るようになりますので、いよいよ塗装工程が始まります。
各パーツにサフェサーを吹いて一度乾燥させたら、各パーツの位置関係や重なり具合を最終的に確認するための画像を取る為に仮組します。

GSX-R1000 K3にGSX-R1100 89のカウルを装着した完成よ造CG

シート形状を更にカットしてエグリを強め、全体のバランスを整えつつ、SUZUKI版の仏壇カラーを配してみました。
前後のカウルのベースは年式がバラバラ、フレームやタンク、エンジンや足回りは03年式の新しいものなのに、すべてが混然一体となって「どう見てもカスタムしたイレブン」になりました。
カラーコードを厳密に守ったことと、あの頃のパーツと取り付け方の手法に倣ったことが効果を上げているんだと分析しています。
チタンフルエキにセットされるのは、あえて当時は軽いとされていた(実際は重い)カーボンサイレンサーであり、細くて長いクラシックなBrightLogic製。
リアのブレーキh-スの取り回しも、最短距離を結ばずに、あえてDISKの外周に沿うようにクルリと円を描いたあとブレーキマスターへまっすぐに向かっています。
大きさな長さと言う、現代のバイクからは削ぎ落されていた「風格」を取り戻すための工夫を色々なところに散りばめ、それらを全体的にまとめ上げました。

GSX-R1000 K3にGSX-R1100 89のカウルを装着して塗装パターンを決めている様子

より実車のイメージを掴めるように、一度ブラックをバサっと塗ってから、ラインを探ってゆきます。湾曲している物に真っ直ぐに見えるラインを描くには、湾曲している逆ラインを引かねばならず、これをフリーハンドで実現するのは、かなり難しいです(慣れている人でも)。
近づいては離れてを繰り返し、膨らんだ面に対してどう曲げると真っ直ぐに見えるかを、頭で考えながら、何度も何度もラインを引き直してゆき、デザインを最終化して行きます。
当然、各パーツ同士のラインが繋がるようにです。

GSX-R1100 89のカウルに入れる当時のロゴをマスキングシートで切り出した

私は安易にステッカーを使わず、細かなロゴもすべて自分でイチから起こし、マスキングにてウレタン2液塗装にて仕上げます。
その方が、角度や大きさの自由が効くので、結果的にクオリティが上がるのです。
実はこのロゴ、当時のイレブンには使われていないものです。
同年代のGSX-R400のロゴですが、非常に似合うので今回採用しました。

切り出したマスキングシート

そんなエンスーがニヤニヤするような遊びを随所に入れつつ、マスキングシートを作成してゆきます。
地味な作業ですが、これを丁寧にやらないと後で痛い目に遭います。

調色したオリジナルガンメタ

今回はブラックにも少しメタリックを入れました。
大量に調色しておき、補修にもこまらないようにしておきます。
塗装は一回で上手く行くのが理想ですが、結構補修も入るんです。
中にはクリアまで行ったのに、砥ぎすぎてしまい塗り直しなんてこともあります。

アッパーカウル塗装風景

仮のブラックに適当に足付けしてマットになっているカウルに、ダメ押しの本塗装を行います。
艶の有り無し確認みたいになってて面白い絵図らですね。
このマットな部分には明るいシルバーが乗りますが、このままベースが黒だと隠ぺいの弱いシルバーが負けそうなので、一回白を塗ってあげてからシルバーを塗装します。
顔だけに、結構気を使います。

ガソリンタンク塗装風景

タンクもアッパーと同様です。
K3のタンクは大きく出幅があるので堂々としていますが、こうしてみると意外に角ばっていることが分かります。
この時代のGSX-Rは、Hayabusaの様にヌメヌメとした曲線構成ではないんですね。

アッパーカウル塗装風景

幾つかの工程を経て、理想通りの物が塗り上がりました。
取り付けるのが楽しみです。
SUZUKIのロゴも塗装にて仕上げています。

サイドカウル塗装風景

サイドカウルもどんどん塗って乾かしてゆきます。
今回は小変更で済んだので手が掛かりませんでした。

GSX-R1100 89のカウルに当時のロゴを塗装した

シャンパンゴールドを調色し、ロゴを一気に仕上げます。
SUZUKIの仏壇って感じじゃなく、結構自然です。
こんなのあった?とはならないはず。

シングルシート塗装風景

シングルシートカバーも一緒に塗装します。
シンプルな形状でしたので作ることが出来ました。
純正品はレア物扱いで、各年代のカバーの出品は少なく、2万円以上で流通しているようです。
みんな自分で作ればいいのに。

再塗装されたGSX-R1100 89のカウル

その他細かいメーカーロゴも全部塗装です。
ラインなどもちょっと追加して、カウル間を跨がせたので、装着時にズレない様に気を付けます。

リアフェンダーにスポンサーロゴを塗装

カーボン製の泥除けにもちょっとお遊びを。

リアフェンダーにスポンサーロゴを塗装

目立たないので誰も気が付きませんが、こういったところにも手を掛けると、カスタム車両の品が一段上がっていい感じです。
悪目立ちしない様に、あえて黒染めとしました。

  • アッパーステーは1988~2004年までなら比較的簡単に付く
  • シート幅が広く取り付け部分のワンオフが必要
  • タンクはそのままペイントで何とかなる
  • ライトなどはショートパーツなどのレストアが必要
  • K3は幅があるので、カウルはダクトを薄くする加工が必要

完成

再塗装され完成したGSX-R1100 89のカウルを纏ったGSX-R1000 K3

いかがでしたか?紆余曲折を経て完成しましたが、特にリア周辺が結構苦労しました。
当時の流行りをオマージュして、アンダーカウルを外しエキパイを見せる、カフェレーサースタイルにまとめてみました。
最終的にF[フェンダーは黒く塗り直し、バランスを整えました。
単座のライトチューンイレブンに見えますが、ロゴはしっかり1000ってところが面白いかなと。
水冷で軽くてパワーのある、インジェクションエンジンを持った壊れないGSX-R1100が、現代によみがえりました!!

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