方針転換
純正の機能を損なわず、車検に伴うストレスを減らす必要が出てきたため、仕様変更します。
エンジンからの熱害対策や地上最低高を優先し、純正形状に寄せることになりました。
ここは半田小手【改】ヒートカッターの出番です。
最近の物は、電子制御で温度を固定できるなど優れていますが、ABSやPPを溶かすと有害ガスが大量に発生するので要換気です。
作るのには長い時間がかかりますが、壊すのはほんの一瞬。
ああ・・・・まるで職場の信頼関係のようです(笑)。
純正形状に合わせて、底の部分をカットしました。
これで機能は純正と何ら変わらない筈。
オフセットが変わった前方部分にも、純正と同じエアアウトレットを設けます。
底の延長部分をカットしたので、最低高を調整する為にチリを合わせに行きます。
底は要らないので、マフラーヒートガードと同じラインに合わせます。
細かい修正を加えては取り付けるを繰り返す地味な作業です。
粘り強く、何度も何度もトライが続きます。
リメイク×3
リメイクのリメイクのリメイクはもう新規?
新たにオフセットされた面に合わせて、純正と同じ位置に穴も開けました。
カウルの折り返しも、エンジンの形状に合わせてバージョンアップ。
結構ギリギリを狙います。
フロントのチンも、純正位置までエプロンを降ろし、前方からの空気を取り込みます。
ここも純正の形状を守ることで、機能を担保します。
サイドアウトレットは純正の穴位置を参考に、純正よりも大胆にエグっています。
穴までの距離がより大きく、ダイナミックな造形に変更。
かえって格好よくなってしまいました(笑)。いいぞいいぞ。
ステップ付近は攻め過ぎた(笑)。
修正しよう。
左サイドのダクトも、右同様に深く大きくなります。
停車する際は左に倒すのであまり見えませんが、なかなか美しい。
一部の固定位置には、取り回し上の都合で折り返しが作れませんが、諦めずに延長します。
カウルのネジリに対する強度を上げ、走行中の割れを防ぐためです。
純正形状を踏まえながらも、スタンド払い部分のエプロンを下に延長し、ユラユラしていたカウル後方に大きな折り返しを作ります。
こうすることで、形状が固定され安定するはずです。
スタンド払い部分はかなりの精度で作らないとOUTになりそうです。
触ってみて良く分かったのですが、HONDAのカウルデザインは、ミニマムで全く無駄がありません。
「無駄が無い」というと、なんだか格好いいのですが、要するに遊びがありません。
まるで、バランスを崩そうものなら、色々辻褄が合わなくなるように計算された「罠」のよう。
何の気ない細部の形状には、色々意味があります。
純正のカウル取り付けステーが一部バカ穴になっており、壊れていました。
こんなところがなぜ????と思いますが、このままでは困るので修理しておきましょう。
ここだけオーバーサイズのボルトに変わってしまいますが、仕方ありません。
8mmのナッターを突っ込みます。
6mm→8mmのボルトに変更です。
結局、都合3個分のアンダーカウルを作ったような気分ですが(笑)、ま、いいか。
結果的には、当初のCG通りの仕上がりとなりそうです。
現車にて様々なトライはするものの、完成予想図に回帰するのはいい兆候です。
それだけこのビジョンは、的を得ていたという事でもあるからです。