満足している点
LEDのヘッドランプに代表される、どんなバイクにも似ていない独自のスタイリング。マイルドで誰にでも乗れる操縦性の良さ。安定感のある車両バランス。足付きの良い低いシート。電子制御の無い、整備しやすいシンプルな構造。
不満な点
デジタルメーターは小さくて見にくい(もはやあっても無くても・・・)。排気量の割にはパワーが無く、アクセルに対して多少だるい加速。
走行性能
落ち込んだ低いシートは足つきが良いが、収まりが良すぎるがあまり、峠では体重移動への大き目のアクションが必要。ショートホイルベースなのでよく曲がってくれる印象だが、いざ攻めるとステップとマフラーをすぐ擦ってしまう。一本出しのマフラーとバックステップを装備すれば解決するが、大物パーツ故に費用がかさむのが辛いところ。
乗り心地
道路の継ぎ目で簡単に飛び跳ねる程に硬いリアサスは、ちょっといただけない。メーカーも流石に反省して、後半からとても柔らかい味付けに戻した。サーキットでスポーツ走行したい人はフロントの油面調整+リアはノーマルのままで十分なほど。
積載性
スタイリング優先の為ゼロ。デザイン上、タンク中央に樹脂パーツがあるのでタンクバックを付けるにも邪魔。荷物は常に身に着けるべし。このバイクを選ぶオーナーは、積載性に関しては覚悟の上なので、問題にはしないはず。
燃費
峠で開けると17㎞/l程度。高速をダラダラ走ると20km/lぐらい。ギア比の関係で、高速度域を低回転では走る事を得意としていない。本当はもっと燃費がいいエンジンなはず。
故障経験
全く無し。ユメタマから脈々と続くエンジンは成熟の一言。D型からも少し変えてきたハーネスも美しく、リア周りの配線も大変シンプルに収まっている。なんの文句もない。
総評
Ninja1000からカウルを剥ぎ取ったもの(スイングアームはNinja1000より5mm短いが)なので、加速性能や攻撃的な見た目で「凄み」を演出したものの、過激ではない。「新しい何か」になろうと挑戦したが、あと一歩なり切れなかった。ただ「誰かと一緒」が嫌な人にとっては「孤高の存在」であることは間違いなく、所有感が大いに満たされる。ゆえに、デザインを崩さない様にオーナーが良く考え、丁寧にカスタムされている車両が多い。