RN46J XSR900 CafeRacerカスタム⑬

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そろそろ本気出す

スクリーン取り付け位置のシンメトリが微妙に合ってないのは一旦後回しにして、タンクカバーのディテールを煮詰めてゆきます。
折角のイタルデザインを私が弄ってメチャクチャにする訳にはいきません。

左右のタンクの頂点を何とか合わせたので、線で結びます。
前方に斜めの傾斜が始まるラインを左右シンメトリに抑えておきます。
給油口周辺をフリーハンドでファイバーパテを削り取ってきましたが、逆Pマークの様に綺麗にアンシンメトリに残ったのが何とも面白い。
私のフリーハンドグラインダーは、かなり精度が高いって事でしょう。

はっきりした位置が分かると、自信をもって削れます。
ベルトサンダーで器用に面を出した後、ランダムサンダーで少し角を取り丸めます。
そうすることで、製品として高品質な雰囲気が出ます。

左右のタンクデザインの整合性も取れ、違和感が全くなくなりました。
かなり幅を広げたはずなのに、最初からこうだったかの様な佇まいです。

このタンクのデザインは面白く、左右の高いエッジから逆Rを描きながら一度落ち、そこから真っ直ぐになります。
アチコチに存在する合理的理由無きこのデザインは、デザイナーの主張をビンビン感じます。

当初は左右で処理が違いましたが、手前も奥も逆Rを描くよう、結局同じラインに変更しました。
これによってかなり自然な収まりになって来ました。
形状を意識して、思い切って削ると穴が開くこともあるのですが、裏からファイバーパテで補強しながら進めます。

とにかく盛って、硬化させ、削ることの繰り返しです。
塗装ブースを集塵機代わりにフル回転させ、それに加えカーテンを使ってある程度飛散を抑えていますが、それでもガレージ内が粉だらけになります。
何が大変って、防塵や衣服の洗濯もそうですが、掃除が一番面倒です。
やれば必ず大掃除レベルでの掃除が必要になります。

それも電動工具があっての事。
電動ソー、ベルトサンダー、ランダムサンダー等のメンテナンスも必要です。
掃除機はすぐに詰まってしまうので、塗装用の小さなコンプレッサーを活用して、粉末を飛ばしてしまう方が効率的に掃除出来ます。

キャリブレーションⅡ

とても複雑な形状のガソリンタンクカバーがついに完成です。
左右のタンクエッジから一度落ち込んでから、中央で再び盛り上がるという変態仕様ですが、それにもめげずに幅を10cmぐらい広げつつ完全再現です。

今回はありとあらゆる手を使ってカウルを作り出しています。
この広いタンクのエグリは延長されたものであり、車両前方のエグリが落ちて行く部分を、この車両の特徴である美しいフレームのプレスラインに完全同期させています。
こういった僅かな配慮の積み重ねこそが「まるで純正品の様なフィッティング」を生み出します。
StudioQが最も得意としている技です。

アッパーのサイドも、新幹線かのようにかなり長く延長しています。
前方向への突き出しを多くして、デザイン的なフロントヘビーを狙っています。
横方向へのカーブがきつく、下方向にも内側に巻き込んでいたMH900eのカウルを全て壊して、ほぼ真っ直ぐに矯正しています。
タンクのエグリと結合する部分へと続き、そこで自然に交わる様に直しました。

理想的なラインを描くとどうしてもラジエーターキャップの位置に僅かにかぶってしまうため、ラインの方を優先してピンポイントで避けています。
ただカットしてしまう事を避け、アンダーカウルのマフラー逃がしの様に、空力を考えて傘を付けておきました。
こんな細やかな造形にも手を抜かず行う事で、純正品の様な佇まいを演出します。

タンクカバーはかなりの精度で出来上がりましたが、アッパーはまだまだな感じです。
これから試行策ぎできると思うと腕が鳴ります。

シンメトリがまだまだ甘く、修正の必要性がありますが、大雑把な方向だけは分かります。
4.75インチの車検対応用の良いヘッドライトを見つけることが出来ず、いっそのことレース用の100Φにするかと悩んだ結果のデザインですが、これは暫定デザインです。

当初はチャックボックスのアウトサイダーロケットカウルをイメージしていましたが、ライトハウジング部分のみを延長してもどうも不格好な感じがします。
いつまで見ていても目が慣れることは無いのでこれは外れかも知れません。
いっそのことMH900eのノーマル形状に戻してから、奥に窪ませたものを考案しようかと思ってます。

長いスイングアームから突き出た極太のリアタイヤ。
フレームラインとも融合した、完璧なタンクカバーとフロントに突き出た美しいカウル。
無いに等しいフロトフェンダーとも相まって、前方に全部固まった塊感。
小さく短いリアセクションとのアンバランスさが、クラシックな雰囲気を一層掻き立てます。

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