ZX-10R J/KをNinja化する㉛

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KAWASAKI
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カラートーンを合わせる

ホイールを調色したゴールドに塗り替えました。
しっかりとトーンをマッチングさせているので、全く違和感がないと思います。
これがStudiioQの真骨頂です。

トーンとは、明度と彩度の複合概念といえるものです。
色味の同じ系列でも・・・
明・暗
強・弱
濃・淡
浅・深

などの調子の違いがあります。
この色の調子の違いをトーンといいますが、それをピタリと合わせています。
私は、色だけを合わせているのではなく、実は「ト―ン」を軸に合わせているんです。

それ故、パーツは極力厳選して選びます。
よく「赤系なら」とか「青系で」と言って、やたらと部品を付けまくる人がいますが、それでは返ってトーンが乱れてしまい、折角お金を払っても上手く仕上がりません。
この車両は、マットな感じのトーン+彩度を出来るだけ押さえたトーン(モノトーン)で整えてあるので、アルマイトパーツなどの輝きを、意識的に排除しています。

タイヤは前後とも新品を新調しました。
完成と同時に、思い切り走り回れます。

シートレール・スイングアーム、泥除け、チェーンガード。
パーツ単体の色を直接変えるだけでなく、元の素材に対し、独自に調合した艶消しの二液ウレタンクリア塗装を部分的に施し、完全調律してゆきます。
塗装する前にサンプルに吹いて、何度も何度も試しながら、調色のレシピを完成させてゆきます。
パーツの造形もそうですが、実は調色にも拘りまくっています。

泥除けも美しく仕上げました。
カーボン化も簡単ですが、変にギラ付かせて、全体のトーンを壊したくありません。

御覧の通り、チェーンガードとスイングアームのトーンマッチングにも抜かりはありません。

スプロケットはハイテン鋼を使った非常に硬いRKの物をチョイス。
出来るだけ主張しない様に、アルマイトパーツを排除する意味もあります。

OHLINSなどの面積の大きいゴールドアルマイトは目立ちすぎて、このカラースキームを破壊します。
価格は同じぐらいしますが、性能は上回るMATRISをチョイスしました。

お気づきになる人はほとんどいないでしょうが、このブレンボキャリパーは、フォークボトムに完全調色したマットブラックで、わざわざ一度塗り直してあります。
通常の物はもう少し艶がある「赤い黒」ですので、こんなにマッチしません。
フォークボトムに合わせたのは「青い艶消し黒」です。

唯一ディスクピンだけが気に入らないですが、悪目立ちしない様なので、ギリギリここは許しました。
一方インナーディスクは艶が無くて、しっくりきます。
キャリパーとキャリパーサポートとインナーディスクの艶の無さが、シャンパンゴールドのホイールの円の中に、島の様に塊として浮かび上がります。
真っ赤なブレンボのロゴだけが、浮かび出ているようでとても綺麗です。
狙い通りです。

その他のパーツも全て再塗装します。
ノーマルのまま使わずに、すべてにおいて調律します。
これも又、フルカスタムマシンの贅沢さです。

タンクも同じエボニーブラックを塗り直し、ありえないぐらいクリアを重ね、純正塗装のクオリティを超えてゆきます。
デザインパターンが入る前に、一度クリアで閉じてこの状態をキープすると言う手間の掛け様です。
こうしておくことで、デザインのやり直しを行う際には、最初の工程まで戻らずに済みます。

ワンオフシングルシートもバッチリ決まりました。
有機的なラインが何とも美しいです。

コンパクトなテールで、すっきりと見せる予定です。
リアエンドにはKAWASAKIのちいさなロゴを入れる予定ですが、細かい図柄は後です。
万一バランスが悪いようだったら、無印で行きます。

フロントフェンダーは磨きあがり、一足お先に完成です。
ゴチャゴチャと変なロゴを入れなくてよかったと心の底から思います(笑)。
少しづつ完成パーツが出来始め、一気にガレージ内が華やかになってきました。
外は雪ですが、春はもうすぐそこまで来ています。

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