ZX-10R J/KをNinja化する㊺

スポンサーリンク
KAWASAKI
スポンサーリンク

型つくりの準備

フロントセクションは。またしても大きく手を入れられました(笑)。
エアダクトの開口部を小さくする手術を受けた上で、それに合わせて、ゼッケン部分にラインを作り、ノッペリと見えていたフロントカウルに動きを付けました。
同時に、マジカルレーシングの汎用カーボンミラーの台座に合わせた掘り込み加工も行いました。
ピタリと嵌りフラッシュサーフェイス化できましたが、このままでは面白くないので、落とし穴の前方部分を僅かに隆起させて空力的なアクセントを付けます。
ワンオフの自由度を最大限に生かした小変更を加えながら、どんどん形にしてゆきます。

造形が終わったら、再度プライマーを塗り込んで、造形の荒探しを行います。
グレーで塗られると陰影がはっきりと見えるようになり、面が出ていない所が瞬時に分かります。
この状態でもかなり完成度の高いモックであることが分かります。

ほんの僅かですが、気になるところを#1000くらいで優しく慣らしておきます。
繊細ですが、これが型となってしまうため、一切手は抜けません。
型に荒が残れば、それも含めて全て製品にコピーされてしまいます。

今回のアッパーカウルは大型なので、このように立てて築層する筝にします。
きっと樹脂がボタボタと落下するでしょうから、床を養生もしておきます。
大量の樹脂を使うので、ガレージ内の換気も忘れちゃいけません。

築層前には脱型を意識して、各部のメクラ処理をしておかねばなりません。
PP板とホットボンドを上手く使って、養生してゆきます。

PP板を適当に切っておきます。
メクラに強度はあまり必要無いので、薄めのPP板で済ませます。

カウルの裏からホットボンドで固定します。
完全に密閉できなくても、無理に閉じる必要はありません。

仮養生が済んだら今度は境界線の養生です。
これは、これから塗布するゲルコートが隙間などに食い込んでいってしまう事で、マスター型をガッチリ噛んでしまい、脱型が不可能になることを防ぐ処理です。
角張った所や境界線の谷や溝がある部分などを、先回りしてねんどで埋めることでゲルコートの侵入を防ぎ、脱型しやすくする作業です。

境界線の養生は、油粘土などをひも状にして行います。
万一このねんどが製品に移っても、お風呂場などで、シャワーでお湯などを掛けながらゴシゴシ擦れば、綺麗に取れるので心配はありません。

境界線とカウルの継ぎ目を埋めるように、粘度を指先でなじませながら、しごいて行きます。
これが終わったら型割を考えながら、分割型の仕切り板を作る作業に入ります。

見えない所もしっかりと

作業の合間に見えない部分の処理を行います。
加工したA-TECHのインナーカウルを塗装して綺麗に仕上げておきます。
AーTECHのロゴだけはマスキングして残しておきました(笑)。

インナーフェンダーは、オリジナルシートカウルとの接続を考え、不要な部分は取り去り、接続部分を作ってあります。
更に、必要な物のみをシンプルに配置し直せるように考えてあります。

何もしなければこのように配線がカオスな事になってしまいます。
まあ実用には問題ないんでしょうが・・・・何とも美しくない。

クイックシフター用の電子ユニットや、それに伴うヒューズボックスがあちこちにあるので、通常よりも遥かにかさばるのですが、それをまとめて美しく配線し直します。

御覧の通りスッキリと配線をまとめることが出来ました!
タイラップバンドと、ファスナーテープを活用して、美しく配線し直します。

配線と言えば、追加したメーター周りも、配線が臓物のように飛び出しています。
何とかしなくちゃいけません。

ハンドル周りの捜査の妨げにならないよう、慎重に検討したうえで配線を処理し直してゆきます。
ここで焦っちゃいけません。慎重に、美しく。
綺麗なバイクはいいバイクです。

メーターハウジングの形状に関しても、少々荒削りだったので再び加工をしました。
開口部上辺のラインが、デザイン上左右対称になる様に修正です。
見えない所でしょうが、ストリップにした際も美しく見せる為です。

エアダクトの内側の壁の肉厚が左右で違ったので、そこにも手を入れて均一にします。
他人にはどうでも良いところでしょうが、私にとっては全然どうでもよくありません。
「手作りで恥ずかしいから近くで見ないでください・・・・」なんて絶対言いません。
「本当にこれを全部一人で作った個人が存在するのか?!」と言わしめるのが普通です。

目に入る塗装部分に僅かなブツが確認されたので、再び下地を作ってから再度塗装しました。
結局メーターユニットをまるごと再塗装してしまいましたが、これで美しくなりました。

タイトルとURLをコピーしました