Completed
台風が関東を直撃する中、梅雨の晴れ間に、紫陽花の様に美しいHayabusaが完成しました。

Studio_Qの十八番、カフェレーサースタイルのHayabusaです。
走行32000km、個人所有の初期型Hayabusa2007年ファイナルモデルをベースに作っています。
ファイナルモデルらしく、黒いフレームが非常に美しく、とても大事にされていた個体です。
カウルを取り外しても隅々まで美しく、本当に2007年製造か?と思うくらい綺麗でした。
そんな箱入り娘に、今回は手を付けてしまったと言う訳です。

SS用のバイクカバーにピッタリと収まる程コンパクトに変更したカウル造形。
Hayabusaらしさは失わずに、本来の流線型のボディに上手くエッジを立たせ、見る角度によってさまざまな表情を見せるオートバイに仕上げました。
アッパーやサイドカウルはテイスト・オブ・ツクバに出場していた、TeamKAGAYAMAの鐡隼(てつぶさ)を参考にオマージュ。
シートは、友人が長年所有している名機 Kawasakiの ZX-12Rのシートカウルを参考に、全く新しい造詣に挑戦しました。

ベースカラーは、近年式のGSX-R1000によく使われる、グラススプラッシュスプラッシュホワイトパールで、刺し色には独自に調色した藍色、スカイブルー、ブルーの三色を配置しています。
色数を極力抑え、隼のシャドウもシルバーメタリック、ロゴは全てブラックでモノトーンに仕上げています。

特徴的なアッパーカウルは、ヘッドライトにGSX-R1000L7のLEDヘッドライトをインストール。
左右にあった大きなエアダクト上のウィンカーは撤去してスムーシングしてあり、やや大柄ではあるもののレーサーライクになっています。
それもそのはず、スクリーンはレーシングタイプで、GSX-R1000K9-L6用のクレバーウルフレーシング製スクリーンをチョイスしています。
立ち気味で、切りっぱなしの短い全長のスクリーンが攻撃的ですが、予めストックパーツとして持っていた、MRAのエッジモールをカットしてセットしました。

車輛の上下を大胆に塗り分けることで、鈍重なメガツアラーの雰囲気が消え、大型のスーパースポーツの様に見えるよう工夫しました。
ホイールを純正の黒に戻し、タンクを塗り分け、サイドカウルもそこに狙いを定めています。
そのため、アンダーカウルも存在が目立たぬよう、大分小ぶりな物になっています。

カチ上げな訳ではないけれど、シートと同じ角度で真っ直ぐに後方へ跳ね上がる美しいチタンマフラーは、長すぎず、短すぎず、太すぎず、細すぎず、あるべき場所にピタリと収まります。
この車両にベストマッチしているのは、そうなる様に、アンダーカウルやシートカウルのサイズや長さを正確に測って作ったからに他なりません。
ワンオフカスタムの強みを存分に生かしました。
Detail

顔面には、GSX-R1000のLEDヘッドライトが違和感なく収まっています。
純正クオリティなので光量も問題なし。調光も簡単なので、車検も安心です。
ラムエアダクトはそのまま残したので性能に問題はありません。

デイランプは懐かしのGSX-R1100GV73Aの物をLED化して使用しています。
スクリーンはクレバーウルフ製のGSX-R1000K6-L6用レーサーカウルから拝借。
使い勝手や今後の車検も考えて、余っていたMRA製のスクリーンの備品(モール)を使いました。
目立たない透明なタイプで、しっかりと弾力があってキツク、左右の終点でカシメる事で外れなくなると言うクラシックなタイプの物です。

フロントフェンダーはシャープな造形の物を新造することで大幅に印象が変わりました。
カラースキームを守り、ダンロップロゴは赤からブルーのグラデーションへと変更。
細かいとことですが、こうした拘りの積み重ねがオーナーを笑顔にするはず。
取り付け用のビスは、珍しい六角ボルトのさらネジで、それを受けながらフラットにするアルミシムを全ての場所に使用して低頭にしています。
時速300kmへ挑戦するときには、きっと役立つはずです・・・・きっと。

サイドウィンカーはGSX-R1000のホットロッド系カスタムに使われるもの。
本来ボルトが二本生えていて、ミラーホールに固定できるものでしたが、その薄さに惚れた私に目を付けられてしまったから、さあ大変(笑)。
ボルトは引っこ抜かれ、フラットにされた上で超薄型貼り付けウィンカーにされてしまいました。
これも空気抵抗へのあくなき挑戦です。

コックピットに収まると、真っ先に美しいカーボンパーツが目に飛び込んできます。
アッパーカウルの大幅な形状変に合わせ、オリジナルの造形に加工して作り直したサイドカバーと、ロングに見える様に作られたタンクカバーやカーボンミラーもそれに加わります。
白黒のモノトーンな世界が、少しだけ華やかになる高級パーツです。

特徴的なシートカウルは、スパン!と包丁で切ったかのような鋭いエッジを作っています。
元々のZX12Rのシートはこんなに角ばっていないのですが、そこはただでは転ばないStudioQです。
わざわざ折り返しの角を立て、見る角度によって陰影が出る様に加工してあります。
シングルシートカバーは純正のワンキーでガチャン!と開閉できる便利な物。
どんなにカスタムしても、肝心な機能は足し引きしないまま作り上げるのがウチのモットーです。

うちでは定番のLEDルーカステールは、何にでもよく似合います。
特にカフェレーサーにはバッチリです。
そこは他車種のGSX-Rにしないのか?と言われそうなので先に行っておきますが、我が家に転がっている様々なGSX-Rの純正テールを結構な数試した結果です。
似合うのなら無論そうしますが、私の中の何かが「違うよ」と言います。
こればかりは感覚的な物なので説明できないのですが、明らかに違うのです。

光っててよく分かりませんが、シートのアンダートレイは単板のカーボン板を作ってそれを切り出し、プッシュリベット4つで固定されています。
ここは敢えて接着したり合体させず、純正っぽい仕上がりに拘っています。
こういうひと手間があると無いとでは、整備するときの感じ方が全く変わるからです。
リアフェンダーは往年のCOERCEを思わせる造形に変更し、リアに軽やかな印象を与えます。
チェーンガードと一体化かせずにデザインしたのも、この軽やかさの為でした。
マットブラック仕上げとし、敢えてロゴなどのペイントが無いのは、オーナーの為のキャンバスとして残しておきたかったからです。

私にしては珍しく、今回はマジカルレーシングのタイプ1ヘッドを使いました。
いつもはタイプ2オンリーなのですが、丸く大きく、この車両には似合わないと判断しました。
いや・・・似合うんですよ。手持ちの在庫を合わせた時にも違和感はありませんでした。
けれど、この車両がそこかしこで「Hayabusaっぽいヌメヌメ感」に抗っているのに、ここだけそれでいいのか?と感じ、タイプ2よりも少し直線的なタイプ1としました。
エルボーは一番短い物に変更しましたが後方視界はとても良好で、その都度肘を畳んだりして確認する必要がありません。
そもそもワイドなアッパーカウルに付けている為、取り付け位置そのものが、SSに比べてワイドになっている為です。
このタイプ1ヘッドに合わせる様にアッパーの処理を行い、空間が埋まるように調整しています。
こうすることで「昆虫の触角」の様に生える、格好の悪いミラーにならぬように配慮しています。
良く、ミラーとウィンカーを付けると「台無し」になってしまうカスタムを見かけますが、そうならぬように先手を打ちました。
高額なワンオフカスタムのみがなせる御業です。

実は、アンダーカウルは都合3本作りました(HPには載せなかったけれど)。
大きいの、小さいの、形が違うのの3本でしたが、結局小さいのを変形させて完成となりました。
この車両はそもそもボリュームがあるので、腰から上のボリュームはそのまま目立たせ、逆に腰下を完全にブラックアウトすることで、スッと痩せて見えるように視線誘導しています。
そのため、派手なアンダーカウルなど必要無いと判断したのです。
OPEN形状になっていた純正カウルの下辺部分の一部を使い、そこにクレバーウルフ製のレースカウルの一部をドッキングし、更に整形しています。
最終的に、集合管に合わせたホールカットをして完成となりました。
カウルは様々変更しましたが、純正カウルの取り付け位置や整流板を全て生かした形なので、固定に問題が出たり、導風に変更はありません。
カスタムは大いに結構ですが、1300CCの巨大なエンジンが生み出す熱を、甘く見てはいけません。

ないとは思いますが・・・・一応OIL受けのリブは立てておき、舟形としました。
サーキットをスポーツ走行する際は、このままで行けるようにです。
張り切り過ぎて転びませんように(笑)。

反対側は余り見られることがありませんが、一応なにがしかの「撮影」にも耐える様に造形。
後端を思い切って塗り分け、大きな抜き文字のSUZUKIの文字がアスファルトに映えます。

ステップはオーソドックスなストライカー製。
可もなく不可もありませんが、前述した通り、今回は”悪目立ち”しない事だけが求められます。
艶消しの黒がフレームの質感に近く、うまく溶け込んでいます。

ブレーキキャリパーもブレンボ化していますが、とにかく目立たぬよう気配を消してます。
色のチョイスもその狙いですし、ロゴのリペイントもしません(できるけど)。
ステンレスメッシュブレーキホースも黒い物をチョイスし、バンジョーに色も無しです。

フロントもその文脈に沿っており、DISKも含めて色を使う事を禁止しています。
素地色か無彩色に固定して、徹底的にそのルールを守ります。
純正ホース+純正6ポッドも良く効きますが、ステンメッシュ+ブレンボ4ポッドも遜色ありません。
マスターも皆ブレンボに交換しているので、快適なのかもしれません。

ブレーキもクラッチも、クラシックブレンボのマスターで統一。
既に廃盤となったアクティブ製のハイスロTYPE3が良く似合います。
僅かに青みがかったシルバーですが、寒色なので良しとしました。

クラッチマスターもお揃いです。
巷に偽物があふれかえった時期がありましたが、本物なのでご安心を。
タンクステーもアフター品、リザーバタンクも両方スモークタイプでお揃いです。
この黄色いスイッチ、やだなあ・・・。

唯一今回は何もいじらなかった純正ハンドルのセパハンポジション。
アップタイプにするとデザイン画総崩れですが、そもそも純正でアップセパハンなので、私の様にお腹が出て来たオジサンにもギリ許容範囲と判断しました。
左右にブレンボが揃う、レーシングなコックピットはHayabusaであることを忘れてしまいそうです。
ETCセンサーやランプ、YOSHIMURAのマルチメーター(水温や電圧などを表示可能)などもスッキリとカウル内に収まっています。

チタン集合管は車検未対応ですが、純正マフラー一式をお付けするのでご安心ください。
音質は重低音の腹に響く感じで、破裂音は少なめなので不快ではない筈。
まあ、ここら辺の許容範囲は人それぞれなので、下記動画にて確認ください。
IGNIT Movie
チョークレバーのつまみを移動させるキットを付けて見たり、OILキャップもアグラスにしてみたりと、細かい所を見るとまだまだ色々ありますが、大雑把にはこんな感じです。
現在走行は32000kmで車検は令和9年の5月まであり、タイヤもOILも新品交換済みで絶好調。
車検証上は二人乗りのままなので、次回車検時にはそのまま行くか?構造変更手続き(一枚書類書くだけです)で単座にするか選んで通してください。
懇意にしているバイク屋さんもあるので、良ければご紹介できます。
車輛には、車検用の純正マフラーやシートカウル・シングルシートカバー(いずれも黒)、カットしてない純正シートレールなどもお付けしますので、全部お譲りします。
引き取りは名変後自走か、ドアドアのREDLINEさんなどをお客様で手配願います。
現車確認はいつでも可能です。お問い合わせお待ちしています。



