ZX-10R J/KをNinja化する㊿+⑬

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KAWASAKI
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Paint works⑧

塗装が終わると、今度は研磨を行います。
私は、この研磨を機械では一切行わず、すべて手作業で行っています。
機械だと加減が出来ず、思わぬトラブルを起こすことが多いからです。
よって、人間の握力と筋力と持久力の限界に挑むので、数日かかる作業です。

一見ピカピカに塗り上がっているように見えるカウルでも、塗装の過程や感想の過程で細かい埃が付いてしまい、ブツブツになってしまいます。
これは強制換気システムなどを備えた塗装ブースを持たないために起こることで、DIY塗装では避けては通れません。
これらを除去する為の研磨です。

酷そうなところや、ちょっと垂れているところなどは、#1000で豪快に行きます。
切削性は良いのですが、当然このようにシャカシャカ傷だらけになってしまうのでした。

このままではコンパウンドで磨いても傷は残ってしまいますので、今度は#2000で磨きます。
白い粉はクリア塗装がはがれた証拠。
これに色が混じったら・・・・もうアウトです。
そのためにもクリア層は暑く塗って色の層を守ります。

#2000は細かいため、すぐに切削性能が落ちてしまいますが、ペーパーを交換しながら進めると、このように平滑で曇った感じの表面が出来上がります。
このくらいまでやると、コンパウンドのハード1、ハード2のコンビで磨き上げることが可能です。

シートは非常に複雑で、表と裏を同時に塗らねばならぬ為、一部でクリアが垂れてしまいました。
意外に思うかもしれませんが、大きく垂れた場合は乾燥・硬貨後にカッターでデコボコの先端を切り飛ばします。
その上で#400や#800を使って平滑にします。
#1000、#2000まで徐々に上げながら、線傷が目視で見えない無いぐらいのツルツルな面を作ります。

#2000以上になると、薄く白い膜が張ったような感じまで色味が戻ってきます。
研磨するまで仕上がったかどうか?の判断は、この状態で水に濡らした時に、出来上がりと同じ質感になるかどうかを見ればOK。
漆黒の黒ではなく、グレーっぽかったり、線傷が見えていたりしたらまだまだ研ぎの番手を上げる必要があります。
そこまでできたら、あとはコンパウンドで「軽く」磨くだけで完成です。
逆にここで妥協すると、いつまでコンパウンドで磨いてもピカピカにはなりません。

研磨といっても、ちゃんと仕上げれば傷は無くなり、最終的にはスムースな面が出来ます。

アチコチ磨き残しが無いかを探しながら、コツコツと一生懸命、且つ丁寧に作業を進めます。

Paint works⑨

こんな複雑な造形を機械でババーっと一気に切削出来るわけがありません。
垂れやブツがある以上、個別の対応が必要になるので、100%削り過ぎて失敗します。
DIY塗装時の精度の低さ故の課題でもありますが、仕方ありません。

とはいえ、丁寧に丁寧に作業を進めれば、このようにちゃんと仕上げることが来出ます。
ここまで綺麗に切削できると研磨も非常に簡単で、サッと磨くだけでピカピカです。

クリアを塗装した表面は一見美しいですが、色の境目に筋や段差が出来ていて、平面にも埃が乗っていますので実はブツブツです。

切削すればそれは一目瞭然で、このようにどこが高くて低いのかがハッキリです。

これをしっかりと目消し出来るギリギリまで削って、そこでピタっと辞めるのが難しいんですが、それにはやはり手仕事であるべきなのです。

3段重ねになっておるグラデーションのNinjaは、結構な段差や高さが出ています。
これを削り切る為には、それなりのクリア層の厚みが必要なので、慎重に塗り重ねます。

一気に研がず、こわごわ少しづつ削って行きます。
これで色が出たら全部やり直しなので、ちょっと心臓に悪いです。

神経をすり減らしながら、作業を進めます。

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