GSX-R1000でカタナを作りたい④

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ワンオフ
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”変態”は最高の誉め言葉

オッサン 顔面整形に挑む

安心して下さい。私の顔の事ではなく、GSXの話です。
GSX-R1000は腐ってもSSであることを忘れてはいけません。
排熱をクリアすべく、ラジエターは横に大きく張り出しており、ガソリンタンクは小さくても、それを支えるフレームはやっぱりワイドになっている、要するにグラマーなのです。
これらを考えると、オリジナルのイレブン刀カウルは、なんとスリムな事か!。
それゆえ今回は、アッパーもワイドカウルを引っ張り出してきたわけですが、合わせてみたらワイドすぎて変でした。
面構成での変更点をあらかじめ頭の中で予測してから、上手に切り刻み、色々と試してみます。

これが現状の”潰れた饅頭”です。
張り出したホッペもそうだけど、頭頂部からホッペへのラインも結構な傾斜が付いており、この傾斜に次ぐ傾斜が遠めに見ると「ずっと斜め」に見えたり、角度によっては「丸く」見えてしまう原因だと言う事が分かってきました。陰影のないノッペリとした印象。要するにメリハリが無いんです。
私に”潰れた饅頭”と言われたって、仕方ありません。

これが本来狙うべきホッペの角度。
イメージとしては新幹線の先頭車両のような感じでしょうか?(伝わる?)。
これだけでもシャキっとして、印象が大分変って来ます。

早速固定して修正を加えるます。充分にワイドでありながらも二回りほど大きく見えます。PP板をホットボンドで固定して、タルクをメインに使いながら、それぞれのパーツを固定して、どう変わるか?様子を見てみます。

パーツの固定にはいつも、PP板をホットボンドで固定しています。
こうすることで、パテの硬化後も楽にサポ―トを廃棄できるし、アルミテープの上からならカウル本体にボンドも残らないので後工程にも影響が出ません。
修正のための修正が発生しないので、作業もスピードアップできるから一石二鳥です。

これが一旦できた形です!
コークボトムラインかの如くクビレた部分が中々そそります。
しかし、リッターSSのフォーク幅が、こんなにスルムである筈がありませんので、更なる加工が必要になりました。

理想と現実

私にとってデザインとは常に、理想を追い求めた上で現実と調和させる事です。
まずはカウルからフレームのラインへの接続を考えましょう。
妄想JPでは「純正品かの様なフィッティング」を毎回テーマにしているので、ここに一切手は抜きめせん。
その過程でこれが「カタナ」と言う名前のバイクであることを改めて思い出しました。
日本文化特有の”カタナ”と言う武器の名を関したこのオートバイには、そのどこかに鋭角なエッジの効いた面を見せたいと、ずっと思ってました。メーカーは、歩留まりや量産性の問題から、角の取れた丸い物しか作りません。その点、ワンオフは制約が一切ないので、極端な造形も追い求めることが出来ます。
PP板で仮の模型を何度も作った結果、鋭利な刃先をイメージするような独特の形状を見つけ、後方へカウルを延長してみました。
カウルの後端続く部分に、わざと高低差の強い落差のある崖を作り出し、実際に塗装した際に出る、面同士の陰影を演出したいと考えてます。
そして。ライトハウジングの形状にも変更を加え、本来の真四角から弱い六角形に変更しています。
新型KATANAのLEDライトハウジングを使い、新旧カタナカウルにブレンドする事への挑戦です。
もしも現行の新型KATANAが、GSX-S1000ベースではなく、GSX-R1000をベースに作られていたら?・・・・と言う妄想をここに込めてみました。

大分理想の形になってきましたが、これで完成とはせず、更にひと手間かけます。
素人はプロと違い、無限に時間があるのが何よりの強みです。
前述した、なで肩に見える傾斜の連続を絶つために、正面から見える滑り台のようなラインを水平になるまで土盛りして、角度を起こしてみる事にしました。

必要は発明の母

これが、知識とアイデアと時間を掛けた、完成モックアップカウルです。
まあアニキ諸氏からは色々言われそうですが、私が満足してればいいんです(笑)。
TNKエンジニアリングへのオマージュも残しつつ、現状私の右脳から限界を引き出した結果です。

ここ迄の造形は、ベルトサンダー一本でサクサクと進めます。
(ただ、完全防備しても上から下まで削り粉で全身真っ白になります。)
目だけは裸眼で頑張っていましたが、ゴーグルをつけると見えなくなるので、最近ガクンと視力が下がってしまいました。健康……大事です。

この後は、まだサフは吹かずに細かい目をポリパテで潰し、水砥ぎで原型を仕上げます。
いよいよ量産用の型つくりが始まります。

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